自分の「やりたい〈表現〉」を
外的要因で100%できない時、
どう自分と折り合いをつけていますか?
折り合いをつける、とは少し違う話になってしまうのですが、最初から自分と合っている方とお仕事をするようにしていけたらいいなと思っています。僕自身、現場でディスカッションができる環境が好きなタイプなんです。ただ、それを気持ちよく思われない方ももちろんいらっしゃると思うので、最近は「最初からディスカッションが好きな方とやればいいじゃん!」と思うようになって。そういった環境に少しずつでもしていけたら、自分にとってもご一緒する方にとってもいいのかな、と。好きな人や「一緒にやりたい」と思う人を狙ってお仕事していく、そういう風にモノづくりができたらいいな、と思っています。
自分が見たい景色や、居たいと思う環境
それを作る努力も大事ですよね。
そうですね。僕の場合はすごく遠回りをしながらきたので、最初から自分の希望が分かっている人を「カッコいいな~」と思う反面、遠回りってすごく素敵だとも思っていて。遠回りって勝手にするものだと思うので、自分からあえてその道を選ばなくてもいいのかもしれないと思うんですけど、自分でないものと出会う時間を増やしてあえて遠回りを楽しむ、というのも良いかもしれない…。どちらが良いのかは人それぞれだと思いますし、僕自身もまだ考えている途中です。
小関さんは幼い頃から芸能界にいらっしゃるので
やりたいことが明確なタイプなのだと
思っていました。
僕、実は全然決められない方なんですよ(笑)。そんな自分が「役者をベースにしよう」と思ったのは高校3年生の時。それまではダンスも歌もお芝居もやるし、モノづくり全般が好きだったので「建築士になりたい!」と思っていた時期もあって(笑)。あっちこっちに手を出して、人に迷惑をかけたことも結構ありました(笑)。
あはは(笑)。
なぜそこで〈役者〉を選ばれたんですか?
ダンス、歌など並べた時に芝居が一番苦手だったからです。それがすごく悔しくて「これを得意って言えるようになりたい」と思って役者をベースに選びました。そんな考え方になれたのは、中学2年生の時に「大嫌いなものって大好きになるんだ」と実感する経験をしたからで。当時、歴史や社会の授業が一番嫌いだったんですけど、その時の歴史・社会の先生がすごく素敵な先生で、いつの間にか嫌いだったはずの教科が一番好きな教科に変わっていたんです。
へぇ~!とっても素敵な考え方です。
その時、身をもってした経験が
小関さんの現在(いま)を築いたんですね。
そうです。その経験をしてから「この世の中で、それにドはまりしている人が一人でもいるのなら、絶対に面白い瞬間があるんだ!」と思うようになったんです。それを知らない自分が悔しくて。それから「嫌いなものを好きにする」というのが趣味になったんですよ(笑)。今でも、苦手なものから手を出していくのが癖になっていて。自分の一番の大筋を決める段階でもその考えで選ぶようにしています。
小関裕太 PROFILE
こせき ゆうた
1995年6月8日生まれ。26歳。
マテリアルの甘雨を浴びて、
表情裕か(ゆたか)な〈モノづくり〉を世界に発信し続けるDOER
Item Credit
シャツ¥24,200(アイ/ワンエルディーケー アオヤマ)
パンツ¥33,000(ブルーナボイン/ブルーナボイン代官山店)
その他スタイリスト私物
【問い合わせ先】
ワンエルディーケー アオヤマ(03-5778-3552)
東京都渋谷区神宮前5-47-11 青山学院アスタジオ 1F
ブルーナボイン代官山店(03-5728-3766)
東京都渋谷区恵比寿西1-31-15
Staff Credit
カメラマン:YURIE PEPE
ムービー:日向亜紗樹
ヘアメイク:菅野綾香
スタイリスト:吉本知嗣
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:吉田彩華