【當真あみ × 嵐莉菜】劇場アニメ『パリに咲くエトワール』〈夢〉に挑むって、最高に素敵だ——輝く〝エトワール〟を演じたふたりのスペシャル対談

當真あみ×嵐莉菜

【當真あみ×嵐莉菜】
劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
〈夢〉に挑むって、最高に素敵だ⸺
輝く〝エトワール〟を演じた
ふたりのスペシャル対談

夜空に咲く〝私だけのエトワール〟。あなたを見つけた頃は知らなかった。〈夢〉を見ることの本当の意味も、諦められない残酷さも。生まれた場所や時代の空気、生きてきたこれまでと期待される未来⸺その一つひとつが、時に〈夢〉を阻む棘となってこの歩みを傷つける。それでもこれは、私の人生。外のノイズに邪魔されそうになるのなら、大切な人の「がんばれ!」に心を寄せていたい。あの日、光を見つけたときめきを絶対的に信じていたい。過去も未来もすべて抱きしめる、これが私の生き様だ⸺!

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
©「パリに咲くエトワール」製作委員会

1912年、輝きに満ちたパリ。
時代に負けず、憧れの世界へ飛び込んだ。

『ONE PIECE FILM RED』の谷口悟朗監督と『崖の上のポニョ』『魔女の宅急便』のキャラクターデザイン・近藤勝也が贈る、ふたりの少女の物語。脚本は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の吉田玲子、主題歌は緑黄色社会。ふたりの少女は、困難な時代の中、異国の地で、互いに支えつつそれぞれの夢を諦めることなく、まっすぐに追いかけていく——

-あらすじ-

20世紀初頭のパリ。そこに日本からやってきたふたりの少女が暮らしていた。一人は、夫を支えるよき妻となる将来を望まれながらも、画家を夢見るフジコ。もう一人は、武家の家系に生まれ、ナギナタの名手ながらバレエに心惹かれる千鶴。ある日、トラブルに巻き込まれたフジコを千鶴が偶然助けるが、それは幼い日に横浜で出会ったことがあるふたりの、運命的な再会だった。千鶴の夢を知ったフジコは、同じアパルトマンに住む青年ルスランの母オルガが、ロシア出身の元バレリーナであることを知り、レッスンを依頼する。東洋人であることで様々な壁にぶつかりながらも、ふたりは夢に向けて歩き出すが、ある日フジコの保護者である叔父さんが、失踪してしまう。フジコと千鶴、ふたりはそれぞれの夢を掴むことができるのだろうか——

継田フジコ CV:當真あみ
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園井千鶴 CV:嵐莉菜

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
×
當真あみ 嵐莉菜

LANDOER:日本のトップクリエイターたちが集結した、劇場アニメ『パリに咲くエトワール』。おふたりが思う、この作品ならではの魅力を教えてください。

當真あみ(以下、當真):作品の舞台となっている1912年は、女性が自由に夢を追いかけることが難しかった時代。そんな時代に、「少女ふたりが異国の地で自分の夢を追いかける」という設定そのものが、他にはない唯一無二の魅力だと思いました。アニメーション映画だからこそ描ける、パリの情景と時代演出も本作の見どころだと思います。

嵐莉菜(以下、嵐):私も、パリの街並みやオペラ座といった背景のすごみに圧倒されました。「本当に画なの?」と思うほど動きのある映像美、そこに加わる音楽の素晴らしさは、本作ならではの魅力だと感じます。

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
©「パリに咲くエトワール」製作委員会

現代(いま)の感性が手繰り寄せた、
夢と時代に挑んだ少女たちの姿

LANDOER:先ほど當真さんがおっしゃっていたように、フジコと千鶴が生きる1912年は、現代とは大きく情勢が異なる時代です。そのような背景をもつふたりの少女を演じるにあたって、意識されたことはありますか?

當真:実写のお芝居だと、時代に合わせて所作や言葉遣いが変わってくるのですが、今回は声でのお芝居ということもあり、そうした面をあえて意識しないようにしていました。そのほうが、フジコや千鶴が時代の波に抗いながら夢を追いかけている姿を際立たせられるような気がして。ただその一方で、演じている間「当時は難しいと言われていたことに、私たちはいま挑んでいるんだ」という強い意志だけはもち続けるようにしていました。

LANDOER:当時と現代では、たとえ放つ言葉が同じだったとしても、その一言に込められる重みが変わってきますもんね。

當真:そうなんです。フジコとしての覚悟はもちつつも、観てくださる方々には親近感を感じていただきたかったので、時代に合わせて明らかに表現を変えることはしないようにしていました。

當真あみ×嵐莉菜

嵐:私が演じた千鶴は、ナギナタ一家の後継ぎゆえに、自分の本当にやりたいことを両親に伝えられずにいる少女だったので、時代そのものを意識するというよりは“千鶴の育った環境”に寄り添いながら芝居を考えていきました。「ナギナタの家で生まれた子は、ナギナタ一本」——現代であれば、子どもの自由な選択を尊重される親御さんも多いと思うのですが、たとえ時代が変わっても、園井家のような“後継ぎ問題”はいまも存在していると思うんです。きっと千鶴のように、自分の本心を打ち明けるのに勇気を必要としている人もいるはずで。その葛藤を考えながら、本当の気持ちを宣言するシーンでは、強い意志をもって伝えることを大切していました。

LANDOER:フジコとの出逢いを経て、千鶴の声に力が宿っていく様子がスクリーン越しにも伝わってきました。

嵐:本当ですか。嬉しいです!声優のお仕事は初めてだったので、監督をはじめスタッフの皆さんにたくさん支えていただきました。時代背景はもちろん、バレエとナギナタの違いなどについても詳しく教えていただいて。おかげで自然に演じることができたんじゃないかな、と思っています。

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
©「パリに咲くエトワール」製作委員会

巡り合わせが繋いだ絆
ふたりだから成しえた、フジコと千鶴の関係性

LANDOER:一緒に韓国へ旅行に行かれるほど仲良しのおふたり。本作での共演が決まったときの感想を教えてください。

嵐:実はこの作品は、あみちゃんとドラマで共演するより先にアフレコを行っていたんです。私はオーディションで千鶴の役をいただいたのですが、最初にお話を伺った際、「千鶴を演じたい」と思ったと同時に、次の作品でご一緒することが決まっていたあみちゃんと、「ここでも一緒になれたらいいな」と思っていて。どこか素敵な巡り合わせを感じていたので、その想いを胸にオーディションに臨みました。

LANDOER:この作品を経て、さらにドラマでの共演を重ねることで、お互いの距離を縮めていかれたのですね。

嵐:そうなんです。アフレコ自体は別々の収録だったので、現場で直接お芝居を合わせるタイミングはなかったのですが、私の収録前にあみちゃんのアフレコ現場を見学させていただく機会があって。そのときはまだ、ドラマの準備や顔合わせで二、三度お会いしたことがある…という程度の間柄だったこともあり、お互い人見知りを発揮してしまってなかなか話せませんでした(笑)。当時の私たちの初々しさが、フジコと千鶴の関係性にもいい意味で反映されているんじゃないかな、と思います。

LANDOER:當真さんは、嵐さんが千鶴役に決まったときのことを覚えていらっしゃいますか?

當真:アフレコをしていた頃は、まだ莉菜ちゃんがどんな人なのかしっかりと掴めておらず、勝手ながら「すごく明るい方」というイメージがあったので、「千鶴とフジコの配役が逆なのでは…?」と思っていました(笑)。どちらかというと、普段は私のほうが千鶴に近くて、莉菜ちゃんのほうがフジコっぽいので。

嵐:ビジュアルもね(笑)。

當真:ね。ずっと言ってるね、私たち(笑)。

當真あみ×嵐莉菜

LANDOER:言われてみると、髪型なども相まってたしかに逆の印象もありますね(笑)。完成した本作をご覧になって、改めてフジコと千鶴の印象はいかがでしたか?

當真:試写で観たときは、すでにドラマでご一緒した後だったので、自分が知っている莉菜ちゃんとのギャップに驚きました。これまでとはまた違った芯の強さが感じられて、「こういうお芝居もするんだ!」と、新たな一面を知ることができて嬉しかったです。完成した美しい映像に、莉菜ちゃんや他の皆さんの声が重なっているのを観て、とても感動したことを覚えています。

嵐:お互いの素顔を知ったいまだからこそ、本作を観たとき、それぞれのキャラクターと自分たちの真逆さを実感できた気がします。普段よりも明るいトーンで、元気なキャラクターを演じ続けるのってすごく難しいこと。あみちゃんがフジコにぴったりのお芝居をされていて、「すごいな」と尊敬しました。お互い真逆のキャラクターだったからこそ挑戦できたこともありますし、思い入れの強い作品になったと思います。

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
©「パリに咲くエトワール」製作委員会

故きを温ねて新しきを知る⸺
双方を愛することで拡がる“表現の可能性”

LANDOER:本作では、西洋の新しい文化である『バレエ』と、日本の伝統文化である『ナギナタ』が共存しています。どちらかを切り捨てるのではなく、どちらをも大切にしていく“温故知新”の精神を感じたのですが、おふたりは「新しいもの」と「古いもの」の共存について、どう考えられますか?

當真:私は、古いものにはここまで続いてきただけの理由があって、そこには歴史を繋いできた先人たちの想いがあると思っています。だからこそ、積み上げてきた過去から学びを受け入れることはすごく大事だと思っていて。一方で、“新たな文化”という未知の世界に飛び込んでいくには勇気が必要。新しいものに目を向けて挑戦していく柔軟さと、それらを受け止められる強さは生きていくうえで欠かせない力のはずです。本作は、そうした「古いもの」と「新しいもの」、それぞれが宿している大切な価値が描かれている素晴らしい作品だと思います。

嵐:私は、新しいものと古いものが共存している現代の空気がすごく好きなんです。たとえば、音楽にしても新しく生まれた曲から両親の世代の曲まで好きですし、カメラも最新のデジタルカメラから古いフィルムカメラまで大好きで。いまはどちらも自由に選べるからこそ、自分自身やシチュエーションに合った使いこなしができる。「新しいから良い」「古いから良い」——そのどちらかではなく、どちらもあるから両方の良さを体感できる。それって、新しい考えが敬遠されていた時代の方から見ても、理想的で自由な時代なんじゃないかと思うんです。どんな考え方をもっていても受け入れてもらえる、本当に素敵な時代に生まれたなと思います。

當真あみ×嵐莉菜

Dear LANDOER読者
劇場アニメ『パリに咲くエトワール』

From 當真あみ

この作品は20世紀初頭のパリを舞台に、異国の地で自分の夢を追い求める少女たちの物語です。フジコと千鶴、それぞれが互いにないものを補い合いながら、不安や壁を突破するために頑張っていく姿が本当に素敵に描かれています。フジコの明るく前向きな姿、千鶴の静かな芯の強さ、それらをリスペクトして支え合っているふたりを見て、私自身「自分の隣にも、こんな風に想える人がいたらいいな」と憧れながら演じていました。唯一無二の人と出逢えること、そしてその存在があるからこそ新しい世界に向かって一歩踏み出せること——。たくさんの〈勇気〉をもらえる作品になっていると思うので、ぜひ映画館に足を運んでいただけたら嬉しいです。

From 嵐莉菜

実際にバレエやナギナタに打ち込んでいる方はもちろん、いま、夢に向かって頑張っている方や過去に挫折した経験がある方など、本当に幅広い方に観ていただきたい作品になっています。フジコの背中を押してくれる名言の数々、一度決めた目標に向かって突っ走る熱意、千鶴がどんどん強くなっていく姿など、あらゆるところから皆さんに〈勇気〉を差し出せる作品になっているはずです。私自身、この作品を通して人と人のあたたかさに触れ、「自分だけの人生、こんな風に自由に歩んでいいんだ!」というパワーとメッセージをもらいました。この物語が観てくださった方の心にずっと寄り添い、残り続けるような作品になればいいなと願っています。

當真あみ

當真あみ

とうま あみ

11月2日生まれ。
透徹なる月光を注ぎ、
閑に潜む思考の〈真〉を熟考するDOER

嵐莉菜

嵐 莉菜

あらし りな

5月3日生まれ。
朗らかな陽光を放ち、
表現の〈若菜〉をやさしく育むDOER

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
大ヒット上映中!

出演:當真あみ 嵐莉菜
   早乙女太一 門脇麦
   尾上松也 角田晃広 津田健次郎
   榊原良子 大塚明夫
原作:谷口悟朗・BNF・ARVO
監督:谷口悟朗
脚本:吉田玲子 キャラクター原案:近藤勝也
アニメーション制作:アルボアニメーション
主題歌:「風に乗る」緑黄色社会
    (ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:「パリに咲くエトワール」製作委員会
配給:松竹

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
©「パリに咲くエトワール」製作委員会

Item Credit
(嵐)ワンピース ¥15,400 / COCO DEAL

Staff Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:SAKURA(makiura office)(當真)
      TUKUSHI TOMITA(TRON)(嵐)
スタイリスト:高橋茉優(當真)
       内田理菜(UCHIDA RINA)(嵐)
インタビュー・記事:満斗りょう
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