秘密を抱えている貴方、そして、秘密を知ってしまった貴方へ

映画『告白 コンフェッション』

秘密を抱えている貴方、
そして、秘密を知ってしまった貴方へ

映画『告白 コンフェッション』

-Introduction-

原作は福本伸行とかわぐちかいじ、主演は生田斗真とヤン・イクチュンという豪華Wタッグ。監督は『カラオケ行こ!』の山下淳弘が務め、ヒロイン役には最注目女優の奈緒、さらに、マキシマム ザ ホルモンが緊迫感溢れるラウドロックの主題歌を書き下ろして参戦。個性あふれる一流の才能が結集した、想像の“先の先”を行く、極限のワンナイトサバイバル開宴!

-Story-

聞いてしまった“あいつ”が…悪いのだ…‼
究極に気まずい一夜に、ざわざわする―。

大学山岳部OBで親友の浅井とジヨンは、16年前、大学の卒業登山中に行方不明となって事故死とされている同級生の西田さゆりへの17回忌となる慰霊登山中、猛吹雪により遭難してしまう。脚に大怪我を負ってしまい、死を確信したジヨンは、実は16年前にさゆりは自分が殺害したのだと浅井に‘告白’する。長きに渡り背負ってきた十字架を降ろしたことで安堵し、死を受け入れたジヨンだったが、その直後、眼前に山小屋が出現し、二人は一命を取り留めることに。薄暗い山小屋の中、明け方まで救助隊が来るのを待つ二人だったが、浅井はジヨンの態度がどこかおかしいことに気づく。「ジヨンは明らかに告白したことを後悔しているに違いない…」。この上なく異様で“気まずい”空気が流れる山小屋内。そして、ジヨンの行動は常軌を逸し始め、狂気をはらんでいく―。やがて一線を越えた親友同士二人の攻防は、ある真実を浮かび上がらせ、想像の上をいく、衝撃の朝を迎えることに。

伊藤さとり’s voice
伊藤さとり’s voice

いくら仲が良くてもいくらカップルでも「墓場まで持っていく話」は言わない方が良いという象徴的な作品『告白 コンフェッション』。雪山で遭難した親友二人がたどり着いたその先の密室劇を生み出したのは、「カイジ」の福本伸行と「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじであり、この二人の共作コミックを『リンダ リンダ リンダ』(2005)、『カラオケ行こ!』(2023)の山下敦弘監督が実写化。しかも生田斗真と『息もできない』(2008)という韓国映画を自身の投資により映画製作し監督を務めた俳優のヤン・イクチュンによる命懸けのバトルとして描いた心理ミステリーだ。

実は原作では日本人の男性二人がメインだが、スタッフがヤン・イクチュンのファンでもあったことで映画ではキャラクターが変更されている。本作では韓国留学生だったジヨンと大学時代からの友人・浅井という二人に改定され、二人と同級生だったさゆり(奈緒)という三人しかほぼ登場しない脚本が作られていった。ただし過去の説明は断片的。それがまたミステリアスで、観客がいかようにでも三人の関係を想像出来る「隙」があるのが本作の魅力だ。

もし、人生を大きく揺るがす秘密を知られてしまったら人はどうするのか。それが雪深い山奥で、たった二人で来るか分からない助けを待つ密室で一夜を過ごす相手だとしたら。しかも吹雪で怪我をしている極限状態だからこそ理性を失っていく様子は、次第に『シャイニング』のような色合いを見せていく。人というものは、自分が生き残るためならどんなことだってする。だからこそ「秘密」は「秘密のまま」にしておくのが賢明だ。

映画『告白 コンフェッション』
2024年5月31日(金)TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー

出演:生田斗真 ヤン・イクチュン
   奈緒
監督:山下敦弘
原作:福本伸行 かわぐちかいじ『告白 コンフェッション』(講談社「ヤンマガKC」刊)
主題歌:マキシマム ザ ホルモン
脚本:幸修司 高田亮 音楽:宅見将典
製作:『告白 コンフェッション』製作委員会
製作幹事:日本映画放送 NTTドコモ 
制作プロダクション:ギークサイト 配給:ギャガ

映画『告白 コンフェッション』
©2024 福本伸行・かわぐちかいじ/講談社/『告白 コンフェッション』製作委員会