【芳根京子】舞台『ウェンディ&ピーターパン』 星灯りが〈彼〉の姿を照らしたら、楽しむ準備を整えてあなたも一緒に「ネバーランド」へ⸺

芳根京子

舞台『ウェンディ&ピーターパン』
星灯りが〈彼〉の姿を照らしたら、
楽しむ準備を整えて
あなたも一緒に「ネバーランド」へ⸺

夜空に輝く小さな星。子どもの頃に見上げたソレは、まるで魔法のように美しく、妖精の粉を浴びれば手が届くと信じていた。海賊と闘えると思っていたし、ホタルの光に包まれて、空だって飛べると思っていた、はずなのに⸺。いつの間にか思い出せなくなった、魔法とときめきの数々。「どうせ変わらない」と伝えることを諦めて、「これでいいんだ」と自分の夢にフタをした。でももし、もう一度、あの日の〝子ども心〟に巡り会えたのなら、忘れてきた勇気を取り戻せるかもしれない。世界が寝静まった星夜の部屋。〈彼〉の足音が聞こえたら、飛び立つ準備を整えて⸺

Bunkamura Production 2026
DISCOVER WORLD THEATRE vol.16
『ウェンディ&ピーターパン』

舞台『ウェンディ&ピーターパン』

-イントロダクション-

名作「ピーターパン」をウェンディの視点から描いた
『ウェンディ&ピーターパン』が、5年ぶりに日本へ
魔法とスペクタクルの奥に、
現代を生きる私たちの物語が浮かび上がる

 世界的名作「ピーターパン」に新たな登場人物を加えウェンディの視点から大胆に翻案した本作は、ダンス、フライング、小道具、美術、映像などを駆使した“フィジカルシアター”のスタイルと、スペクタクルでマジカルな美しい舞台で話題となり、英国内での再演を重ねてきました。2021 年には、本作を長年手がけてきたジョナサン・マンビィの演出により、ワールドツアー版として日本初演が実現。「ピーターパン」のファンタジックな世界観から現代社会に通じるテーマを鮮やかに浮かび上がらせ、大きな反響を呼びました。そして2026年、日本の観客を強く惹きつけてきたジョナサン・マンビィの演出により、さらなる進化を遂げ、待望の日本再演を迎えます。タイトルロールであるウェンディとピーターパンを演じるのは、今回が初共演となる芳根京子と渡辺翔太。日本を代表する俳優としての地位を確立してきた芳根と、国民的アイドルグループSnow Manのメンバーとして活躍する渡辺。ジャンルを超えて存在感を示してきた二人が、本作でどのような世界を創り上げるのか、注目が集まります。さらに、ウェンディの弟ジョンとマイケルを鳥越裕貴と松岡広大、ピーターの相棒ティンクを富山えり子、タイガー・リリーに天野はな、海賊・スミーを初演に引き続き玉置孝匡、ウェンディたちの母親ミセス・ダーリング役には池谷のぶえ。そして、フック船長とミスター・ダーリングの二役を石丸幹二が演じます。ベテランから若手まで、各分野で高い評価を受ける実力派キャストが集結し、作品にさらなる奥行きと魅力をもたらします。“少女が自らの力で運命を切り開いていく”壮大な冒険譚を、ユーモアたっぷりに描き出すステージ。人々に夢と希望を届けてきたこの物語に、どうぞご期待ください!

-あらすじ-

1908年のロンドン。ダーリング家の子供部屋。ウェンディ(芳根京子)、ジョン(鳥越裕貴)、マイケル(松岡広大)、そして体の弱い末っ子のトムが戦争ごっこをしながら部屋中を飛び回っている。そこへ両親であるミスター&ミセス・ダーリング(石丸幹二、池谷のぶえ)が子供たちを呼びに来る。家族が揃った姿は幸せそのもの。その晩、熱を出したトムを医者に診てもらうも、診立てはあまりよくない。やがて皆が寝静まった遅い時間に子供部屋の窓からピーターパン(渡辺翔太)がやってきて、トムをどこかへ連れ去っていった…。それから1年後のある日の夜、子供部屋の窓が開いて、再びピーターパンが現れる。驚くウェンディはジョンとマイケルを叩き起こし、トムを探しにいくため、ピーターパンたちと一緒にネバーランドへと旅立つのだった。

舞台『ウェンディ&ピーターパン』
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芳根京子

物心ついたときからそばにあった『ピーターパン』。テーマパークでアトラクションに乗ったり、映画を観たり、初めて触れたのがいつか分からないほど私にとっては身近な物語でした。子どもの頃、きっと多くの人が願った「空を飛んでみたい」という夢、そして「空を飛ぶ」と言えば浮かんでくるピーターパンやティンカーベルといったキャラクターたち⸺。誰もが一度は憧れた「ワクワクする世界の物語」という印象が強い『ピーターパン』ですが、今回お届けする舞台では、とても良い意味でそのイメージが裏切られると思います。

これまで芳根さんが抱いていたウェンディ像と、
本作で演じるウェンディには
どのような違いがあると感じていらっしゃいますか?

これまで私が触れてきたウェンディは「ブルーのネグリジェを着たおしとやかな女の子」というイメージでしたが、今回演じるウェンディはその印象がガラッと変わるくらい、とても勇ましくてカッコいい少女です。まだ12歳であるにも関わらず、自分の意見をはっきりと言える姿には、私自身尊敬を抱くほど。そんなキラキラした彼女の勇姿を、皆さまにお届けできたらいいなと思います。

演出を手掛ける、ジョナサン・マンビィさんとは
どのようなお話をされましたか?

本作への出演が決まってすぐに、マンビィさんとリモートでお話をさせていただく機会があり、ずっと不安だったフライングについて「実は私、高所恐怖症で…」と、正直な心境をお伝えさせていただきました。するとマンビィさんが「初めはどうしても怖いと思うけれど、みんな練習しているうちに『楽しい!』と言いながら飛んでいるよ」と、これまでのキャストの皆さんのエピソードを教えてくださって。続けて「もし怖かったら、正直に『怖い』って言って大丈夫。無理はしなくていいよ」と。その一言のおかげで「できる範囲でいいんだ」「私もフライングやってみたいかも!」と、前向きになることができました。それまで「こうしなきゃいけない」と考えすぎていたハードルを、いい意味で下げることができたのだと思います。今は、そこまで受け入れてもらえる環境で初めてのフライングに挑戦できるというのは、自分にとってすごく良い機会だと感じています。

実際にフライングのトライアルを行ってみて、
手応えはいかがですか?

もちろん怖い気持ちはあるものの、怖さの種類を知ったからか、思っていたよりも恐怖心は抱いていません。昨日もフライングのトライアルがあったのですが、皆さんが「前回よりも上手く飛べるようになりましたね」と、たくさん褒めて伸ばしてくださるんですよ(笑)。マンビィさんとのお話を通じて〈勇気〉をいただけたことで、自分の中でも「大丈夫かもしれない」と思えるようになっていて。これまでイメージしていた「怖い」という感覚がだんだん変わっていく過程を、今すごく感じられています。

芳根京子

ティンクの粉を浴びて飛べるようになってから、
少しずつ飛び方を覚えていく
ウェンディの姿とも重なりますね。
お芝居については、
マンビィさんとどのようなやりとりがありましたか?

3月にマンビィさん参加のもと行われたワークショップで、ピーターパン役の渡辺(翔太)さんと一緒に劇中の2シーンの本読みをさせていただいたのですが、その際に「思ったこと、感じたことがあったら何でも教えてください」と言ってくださったことが印象的でした。その場で思いついたことを「今、こういった感覚になりました」「こんな風に見せたいと思いました」と細かくお伝えしたところ、私の言葉一つひとつを「それ面白そうだね!」「やってみよう!」と一緒に広げ、受け入れ、認めてくださって。ワークショップを通じて、前向きでクリエイティブな時間を皆さんと共有できたことで、より作品が待ち遠しくなりました。これからたくさんコミュニケーションをとって、想像力を膨らましていけることがとても楽しみです(取材は4月下旬)。

世界的名作である『ピーターパン』の
世界に挑戦するにあたって、
プレッシャーなどはありましたか?

実は、最初にお話をいただいたときは「はたして私にやれるだろうか…」という気持ちが大きく、自信をもって「やりたいです」と言い切ることができなかったんです。どうしようかと迷っていたときに、仲良しで舞台経験が豊富な生田絵梨花ちゃんに「今すごく悩んでいるんだけど、私やったほうがいいかな?」と相談したら、「いいじゃん!ウェンディ、絶対可愛いよ!」と背中を押してくれて。ちょうどそのタイミングで、たまたま一緒にディズニーへ行く機会があり、ピーターパンのアトラクションに乗ったんです。そうしたら、あまりの感動に涙がポロポロとあふれ出てきてしまって…。ピーターパンに「君も飛べるよ!」と言われた気がして、思わず「私、ピーターパンに『君も飛べるよ!』って言われたんだけど、いくちゃんも言われた?」と聞いていました。いくちゃんは、「言われてないよ。きょんちゃんだけだよ!」と笑って返してくれて。そこでようやく「ウェンディになりたい!」と心の底から思うことができ、その場でマネージャーさんに「やりたいです」とお返事しました。夢の国で出演を決意した大切な思い出です。

ピーターパン役の渡辺さんの印象はいかがですか?

まだお会いして5日ほどなので、これからお稽古を通じてどんな方か知っていけるのかな、と楽しみにしているところです。ただ、今日一緒に取材を受けた雰囲気だけでも「私たちはこの配役がぴったりだ」と感じました。というのも、渡辺さんもピーターパンと同じく“嘘をつけない人”なんじゃないかと思っていて。もしかしたら、嘘の嘘をついている可能性もあるけれど…(笑)。現時点で私から見えている渡辺さんは、嘘がつけなくて、素直で、どこか子どもらしい一面を持っていらっしゃる方。一方で、数々の舞台で活躍されている方でもあるので、お芝居に対する〈軸〉がしっかりとされている印象です。劇中でウェンディはピーターパンに翻弄されていきますが、渡辺さんとご一緒しているところを想像すると、その関係性がとてもしっくりきています。

どのようなコンビになっていくのか、
今からとても楽しみです。
ご自身が「ウェンディっぽいな」と
感じる部分はどんなところですか?

私の場合は、“自分の意志を常にしっかり持っていたいところ”ですかね。それをウェンディのように強く発信することは、私自身それほど得意ではないけれど、ちゃんと自分のやりたいことや考えを〈軸〉に据えて、「自分を信じよう」と願う姿勢にはとても共感できます。

芳根京子

現時点で、芳根さんが本作に対して
巡らせている想いを教えてください。

大人がこの物語に触れると、ところどころ胸を締め付けられるシーンがある作品だと思っています。子どもの頃は、ただただ「ネバーランド楽しそう!」「空を飛びたい!」としか思っていなかったけれど、大人になった今「大人になりたくない」と言っているピーターパンたちを見ると、ネバーランドや物語自体の印象がガラリと変わるんです。私自身、脚本を読むたびに「すごく楽しいのにすごく悲しくて、すごく嬉しいのにすごく怖い⸺」と、いろんな感情に心をかき乱されています。この物語をどう受け取るかは、観てくださる皆さまが今置かれている状況によって人それぞれだと思いますが、個人的にラストシーンは、何度読んでもグッときてしまいます。そんな“大人になったからこそ感じられる感情”を大切にしつつ、お子さんたちにも楽しんでもらえる作品にできたらいいな、と思っているところです。実際に今回、身近な方やスタッフさんから「子どもと一緒に観に行っても楽しめるかな?」と聞かれることが本当に多くて。改めて『ピーターパン』という世界観の強さを感じています。大人は大人で感じるものがある一方で、目の前で人が空を飛んだり、夢の世界がステージ上に広がったりする作品なので、小さなお子さんが観てもきっと楽しめるはず。想像力をめいっぱい広げて、チャーミングで勇ましいウェンディを作っていこうと思うので、ぜひ観に来てください。

マンビィさんの稽古場での演出も楽しみですね。

マンビィさんは、キャストが「こういう風にトライしてみよう」と考えたお芝居に対して、一つひとつ丁寧に反応をくださるので、それがすごく嬉しいんです。一緒に作っている感覚をしっかりと肌で感じられるといいますか。これから渡辺さんともたくさん話し合って、劇場に来てくださる皆さまが、本作を観ているあいだは“一緒に夢の世界に入ることができる時間”を生み出していけたらいいなと思っています。舞台ならではの“生のエネルギー”や、「明日も頑張ろう!」と思える活力を一人でも多くの方にお届けできるよう、みんなで力を合わせて素敵な作品にします!

Dear LANDOER読者
舞台『ウェンディ&ピーターパン』
From 芳根京子

ワークショップの際に、マンビィさんがおっしゃっていた「この物語は、ウェンディの夢の世界のお話です」という言葉。その言葉の通り、観に来てくださる皆さまは“楽しむ準備”だけをして劇場に来てくだされば、私たちが夢の世界にお連れします。この舞台を観ている時間だけは、辛いことや苦しいことを一度忘れて、五感で楽しんでもらえたら嬉しいです。「ピーターパンってどんなお話だったっけ?」という方も、もちろん大歓迎。目の前で起きる魔法の時間を、思いっきり楽しみに来てください。

芳根京子

芳根京子

よしね・きょうこ

2月28日生まれ。
世界に根ざす〈幸せ〉の欠片、
その輝きを見逃さず  冒険譚を彩ってゆくDOER

舞台『ウェンディ&ピーターパン』

Bunkamura Production 2026
DISCOVER WORLD THEATRE vol.16
『ウェンディ&ピーターパン』

THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)(東京):
2026年6月12日(金)~7月5日(日)
フェニーチェ堺 大ホール(大阪):
2026年7月13日(月)~7月20日(月・祝)
出演:芳根京子 渡辺翔太
   鳥越裕貴 松岡広大 富山えり子 天野はな
   玉置孝匡 池谷のぶえ
   石丸幹二 他
作:エラ・ヒクソン(J.M.バリー原作より翻案)
翻訳:目黒条 髙田曜子 潤色:山本卓卓
演出:ジョナサン・マンビィ
美術・衣裳 :コリン・リッチモンド

衣装協力
・beautiful people / ビューティフルピープル
・BRKUMO / ブラクモ

Staff Credit
カメラマン:興梠真穂
ヘアメイク:KUBOKI(aosora)
スタイリスト: 道端亜未
インタビュー・記事:満斗りょう
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