【原因は自分にある。】『Mania』/『P-P-P-PERO』げんじぶの〈強み〉が薫る、最愛と最狂の〝ギャップ〟を紐解くスペシャル座談録

原因は自分にある。

『Mania』/『P-P-P-PERO』
げんじぶの〈強み〉が薫る、
最愛と最狂の〝ギャップ〟を紐解く
スペシャル座談録

〈愛〉には制限が存在しない。この期間しか愛してはいけない、この人しか愛してはいけない、こんな形でしか愛を表現してはいけない、そんな「しか」は存在せず、どんなカタチであれ、〝深さ〟と〝熱さ〟こそが〈愛〉の正義だと、はるか昔から物語られてきた。軽やかに舞うのような〈愛〉の美しさ、その翅の裏に隠された〈狂気〉の模様。この世のすべては表裏一体。彼らの舞に魅せられたのなら、Maniacな世界はもうすぐそこ。溺愛される準備はOK?

5月3日Release『Mania』

『Mania』

Mania(マニア):狂気の愛、愛狂家

悪気はないが行き過ぎた愛情や冷静な狂気がテーマ。 今作では、過剰な愛情の対象として”蝶”がキーになっている。 MVさまざまな形で愛情を表現する7人の姿や、“溺愛ダンス”も見どころ。

7月5日Release『P-P-P-PERO』

『P-P-P-PERO』

『Mania』とは異なる角度の「狂気」を感じさせる げんじぶ流ポップチューン! “ソフトクリーム”がモチーフで、アニメ内のペロペロ大戦争を ドリーミーな世界観で表現する”ペロペロポッピンクリーミーKAWAIIソング!”

詳細は公式HP & SNSをチェック!

異なる“げんじぶカラー”が詰まった2曲。
初めて聴いた感想と、歌ってみて大変だったところ

『Mania』編

吉澤要人(以下、吉澤):『Mania』は、『原因は自分にある。』らしさ全開で、世界観ガチガチのストーリー性のある一曲。ほぼ同時期リリースである『P-P-P-PERO』とは、かなり違うタイプの楽曲になっています。ギャップある表現を魅せられるのが、僕らの強みのひとつだと思っているので、ベストなタイミングで2曲をリリースできて嬉しいです。

LANDOER:確かに『原因は自分にある。』は、常にギャップある物語性を意識されているイメージです。小泉さんはいかがですか?

小泉光咲(以下、小泉):僕、実は『Mania』のレコーディングのとき、喉の調子があまり良くなかったんです。

武藤潤(以下、武藤):えー!

小泉:そうなの。ロングトーンのパート部分で結構苦戦した記憶があって。結果、納得のいくものが録れたので良かったのですが、そういった思い出も含めて、印象に残るレコーディングになりました。

原因は自分にある。

LANDOER:さすがです。『Mania』は、長野さんがご出演されていたドラマの主題歌にもなっていましたよね。

長野凌大(以下、長野):そうなんです。自分が出演するドラマ(『シークレット同盟』)の主題歌だったので、経験したことのない感覚でレコーディングに臨みました。これまでのレコーディングでは、「原因は自分にある。の長野凌大」として歌っていたのですが、この楽曲に関しては、ドラマの撮影期間がかぶっていたこともあり、僕が演じた東條律子の気持ちになってレコーディングをしたんです。歌詞も律子の目線を感じる内容だったので、それもまた新鮮で。

LANDOER:ドラマ×原因は自分にある。の組み合わせが、まだまだ観たいと思いました。

長野:メンバーの潤くんと雅哉(桜木雅哉)も出演してくれて、すごく嬉しかったです。メンバーが現場にいると、安心感もあって(笑)。

武藤:今回、凌大の役が女装をしている役だったのですが、現場で遠くから見たときに、凌大だとまったく分からなくて…!とても変な感じだったのを覚えています(笑)。僕と雅哉は、レコーディングの前にドラマの出演シーンの台本をいただいていて、「なるほど、こういうドラマか!」と、『Mania』の世界観ドラマの内容を、事前に繋げることができていたんです。おかげで、両方の世界観を理解したうえでレコーディングに臨めました。

『P-P-P-PERO』編

武藤:最初に『P-P-P-PERO』を聴いたときは、明るいポップチューンで「アイドルっぽい一曲だな」と感じたのですが、よくよく歌詞を見てみると「なんだろう?」という〈違和感〉が生まれてきたのを覚えています。主題歌となっている、アニメ『エグミレガシー』と一緒に『P-P-P-PERO』を聴いていただくことで、「こういう意味だったのか!」という発見ができるハズ。今までにない面白い聴き方を楽しんでいただけたら嬉しいです。

LANDOER:楽曲と本編が繋がり、〈違和感〉の答え合わせができるんですね。

武藤:そうですね。『P-P-P-PERO』は、明るめに歌うパートミステリアスに歌うパートがしっかり分かれているので、レコーディングでも両者の〈違和感〉を強調できるよう、ギャップを意識して歌いました。げんじぶのいろんな表情を見ていただける一曲だと思います。

長野:レコーディングの時点で、アニメの主題歌だということは聞いていたのですが、どんな内容のアニメなのかまでは知らなかったんです。レコーディング中に「結構オーバーにやって!」とオーダーをいただき、「こんなにやるのか!」と、正直少し不安になりながらレコーディングを終えたことを覚えています(笑)。ただ、その後にアニメの初稿を拝見させていただいて、「ぴったりだ!」と、安心しました。

原因は自分にある。

LANDOER:いろいろな楽曲を歌ってこられた皆さんでも、今までにないレコーディング方法だったんですね。

小泉:そうですね。これまでのげんじぶの楽曲にないほど、「ガヤが多いな」という印象を受けたのを覚えています。レコーディング中は「ヘンテコな曲調だな」と思いながら(笑)、いろいろな表情をオーバー気味に出すことを意識していました。僕のパートは音数が少なく落ち着いているところもあれば、サビで盛り上がる部分もあるので、この一曲でいろんな歌声を聴いていただけると思います。

LANDOER:さきほど吉澤さんもおっしゃっていた“ギャップ”ですね。

吉澤:ちょうどレコーディングの時期に、メンバー間で「僕らの強みってなんだろう」という話をしていたんです。そのなかで「“ギャップ”は、げんじぶの強い武器だよね」と、話していて。げんじぶなりのポップチューンである『P-P-P-PERO』と、世界観が固められた『Mania』まったく違うげんじぶの表情を魅せられる2曲が完成して、とても満足しています。

原因は自分にある。

「僕も歌いたかった!」と、思うほどに好きな
『Mania』&『P-P-P-PERO』の推しパート

長野凌大の推しパート
小泉光咲が歌う
「バイバイ」/『P-P-P-PERO』

長野:『P-P-P-PERO』の最後の光咲の「バイバイ」の言い方が良いんですよ。

小泉:この「バイバイ」も何パターンも録ったんです。普通の「バイバイ」や「バイ、バイ↑」ってちょっと上がる感じとか。

長野:それ聴きたいなー!結局使われたのは?

小泉:ちょっと「バイ、バイ」って区切った感じの言い方かな。

長野凌大

武藤潤の推しパート
小泉光咲が歌う
「契り=約束 千切られたなら 破られる」/
『P-P-P-PERO』

武藤:僕も光咲のパートなのですが、このパート、他のメンバーからしてもすごくおいしいというか、うらやましいパートなんです(笑)。

長野:分かる!いいよね!

小泉:音が少なくなって、不思議な感じの音楽になるんだよね。

武藤潤

吉澤要人の推しパート
小泉光咲が歌う
「契り=約束 千切られたなら 破られる」/
『P-P-P-PERO』

吉澤:僕も潤くんと同じで、光咲のこのパートが推しです。ここ、バレエ音楽の『くるみ割り人形』のメロディーが出てくるんですよ。

LANDOER:バレエと言えば、まさに吉澤さんですね(笑)。

吉澤:そうなんです。いいなぁ…と思っていました(笑)。

吉澤要人

小泉光咲推しパート
武藤潤が歌う
「ダバダバ・シャバダバ」/『P-P-P-PERO』

小泉:僕は潤くんの「ダバダバ・シャバダバ~」が好きです。

武藤:あのパートは「ちょっとオペラっぽく歌って」と、言われたんです。あそこも何回も歌いました。

小泉:最初に聴いたとき、フィルター音源に似すぎていて「このパートはフィルター音源のままにしているんだ」と思ったんです。で、潤くんに「ここだけ仮歌なんだね~」と話したら、「いや、これ僕の声…」って(笑)。

小泉光咲

5周年を迎えて思う
これまでの『原因は自分にある。』と
これからの自分たち。

武藤:先日、コンセプトEP『仮定法のあなたへ』を引っ提げてのライブツアーを行ったのですが、新曲を含めたすべての披露曲の順番に、これまで以上にストーリー性をもたせてみたんです。僕個人としては「映画に近いものができたらいいな」という想いがあって、全公演、曲と曲の間の繋ぎの表情にも意識を集中していたので、今回のツアーを通して、自分自身の表現や、表情のバリエーションが広がったような気がします。

長野:個人的な変化なのですが、以前に比べて「こうじゃなきゃダメだ!」が「これも良いよね!」と思えるようになった気がします。前までは、楽曲ひとつとっても「僕はこういう曲がやりたいんだ!」「こういう自分でやりたいんだ!」と、自分の思い描くイメージが強く固まっていたんです。それが今では「いろんな自分の姿を、げんじぶメンバーの一人として見せたい」と思うようになってきて。その意識は、僕だけでなく、げんじぶ全体にも芽生えているように感じます。そういった意味でも「グループの強みがまたひとつ増えた」と、実感することのできるツアーになりました。

原因は自分にある。

吉澤:僕は年々、『エンターテインメント』というものに、どんどんハマっていっている自分を感じていて。もともとこの世界に入ったキッカケは「ミュージカルが好きだから」だったので、昔からエンターテインメント自体は変わらず好きなのですが、これまで以上に、音楽が好きになって、映画が好きになって、ドラマや本も好きになって…と、自分からいろんなジャンルのエンターテインメントに、積極的に足を踏み込んでいくようになってきたんです。そのおかげで、自分の仕事に誇りがもてるようになりましたし、同時に、自分自身が〈夢〉を見せてもらっているエンターテインメントの仕事すべてに、尊敬の気持ちがどんどん出てくるようになりました。今まで「頑張らなきゃ!」と焦っていた気持ちが、徐々に「これまで選んできた選択肢は、すべて間違っていなかった」という自信に変わってきたのも、大きな変化。今は「僕たちならいける!」と、強い気持ちで仕事を楽しむことができています。

小泉:僕自身はほとんど変化はないと思っているのですが、グループ全体の変化でいうと、みんなが自分の意見をしっかり言うようになったと感じます。今までは、それぞれ内に秘めたものを言わない人が多かったけれど、だんだん“個人の意見”を、みんなで共有できるようになってきて。これまで以上に〈絆〉が強くなっているのを感じますし、日々、グループ感が増していっている気がします。ツアーの演出に関しても、一度説明を受けたあとに「こうしたほうがいいんじゃないですかね?」と、各メンバーが自分の意見を伝えるようになってきて。今回のツアーから、メンバー自身が演出に関わるようになったのも、大きな成長で、変化だと思います。

原因は自分にある。

原因は自分にある。

2次元と3次元の狭間に立ち、
〈夢〉の輪郭を〈現実〉という色彩で
「らしく」描き出す7名のDOER

ジャパンカルチャーを牽引する、新解釈アイドルグループ『原因は自分にある。』ネットカルチャーを代表する奇才から楽曲提供を受け、ミュージックビデオでは2Dのキャラとコラボなど2次元と3次元の架け橋的な存在をも体現する。ライブでは、「シニカルな世界観・表情管理1000%のアイドル」など両極端にパラメーターを振り切った表現を自在に操る。

武藤潤

武藤潤(むとう じゅん)

8月18日生まれ。

[E]Euphoria:幸せを感じるとき
2022年:オフの日に映画館へ行って、3本連続で映画を観ることが出来たとき。
2024年:わー!言っていましたね!これは今もまったく変わっていません(笑)。むしろ、観る映画が3本から4本に変わりました(笑)。一番観たい作品を最後におくマイルールも、いまだに変わっていませんし。とはいえ、最後の作品が近づくつれて「一個前に観た作品、何だっけ…?」と、なってしまうことも、もちろんあります(笑)。ただ、いざ作品がはじまると、その作品の世界しか観えなくなるので、4本とも最後まで集中力をきらすことなく楽しめちゃうんです。観終わったあとに、「続編があったら、あの人はどうなるのだろう?」「僕の身近にあのキャラクターに似てる人いるかな?」と、ひとりで考える時間までも幸せなんですよね。

吉澤要人

吉澤要人(よしざわ かなめ)

7月12日生まれ。

[R]Realize:実現したい夢・目標
2022年:バイクの免許を取って、自分の好きな俳優の方のようにスパイ映画に出演したい。
2024年:そのインタビューの直後に動きはじめて、無事にバイクの免許を取りました!そう思うと、この2年間で、思いついたらどんどん動くタイプになってきている気が。海外旅行に「行きたい!」と思ったら、自由に一人旅へ行きます。エンターテインメントも「観に行きたい!」と思ったら、その日に観に行きますし。今の目標はアメリカへ行って、思う存分、本場のエンターテインメントを肌に感じることです。

長野凌大

長野凌大(ながの りょうた)

7月16日生まれ。

[D]Duel:いま、闘っているもの
2022年:ゲームをするか、やるべきことをやるか、の葛藤。
2024年:僕、そういえば、ゲームをまったくしなくなったんです!最近は、休みの日には映画を観に行ったり、遊びに行ったりと、アクティブな時間を楽しんでします。インタビューを受けた当時はめちゃくちゃインドアだった僕が、今ではメンバーや友達に会いに外に出るようになって…(笑)!そう考えると、すごい変化です。今、闘っているものは“物欲”。「好きなモノ買っていいよ」と言われたら、永遠に買えてしまうくらい物欲があるんですよね…(笑)。趣味でもファッションでも、一式揃えないと納得がいかないタイプなので、常に物欲と闘っています(笑)。

小泉光咲

小泉光咲(こいずみ こうさく)

3月11日生まれ。

[O]Odd:自分で思う「変わっているトコロ」
2022年:リビングで寝落ちした後、どうやってベッドまで移動しているか記憶がないトコロ。
2024年:最近はリビングで寝落ちすることはなくなったのですが、寝てる間にトイレに行って戻ってきたりはしているみたいで、メンバーの家に泊まりに行くと、僕の知らない僕のエピソードが出てくるんです(笑)。せっかくなので、今回は独自のマイルールをひとつ。当たり前のことだとは思うのですが、僕「ごはんを残さず食べる」と、決めていて。その“ごはん”には、自分の分も、他人の分も含まれているので、どうしてもおなかがいっぱいになっちゃったメンバーがごはんを残したときには、僕がそのごはんを食べることもあります(笑)。

Staff Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:SUGA NAKATA(GLEAM)/Inc.GLEAM
インタビュー・記事:満斗りょう
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