【古川雄大】ドラマ特区『恋と弾丸』「彼に憧れを抱いた」刹那的に〈今〉を生きる若頭の生き方に触れて

古川雄大

ドラマ特区『恋と弾丸』
「彼に憧れを抱いた」
刹那的に〈今〉を生きる若頭の生き方に触れて

一生は永遠じゃない。そんなこと言われずとも分かっているはずなのに、せわしない日常ではその意識が薄れてしまうこともある。そんな日常で出逢った、常に命を狙われる宿命を背負った桜夜と、女子大生のユリ、そして、桜夜と役者・古川雄大。刹那的な時間を大切に、毅然と生き抜くヤクザの若頭・桜夜と出逢った2人は、自分が生きる〈今〉とどのように向き合ってゆくのか。彼の言葉に宿された、弾丸のように的を得たメッセージが画面越しに届く時、きっと誰もがキケンな“烈愛”のトリコになる――

ドラマ特区『恋と弾丸』

ドラマ特区『恋と弾丸』

-Introduction-

累計500万部目前!各電子書店で圧倒的1位!
少女漫画界を席巻する超人気作ヤクザの若頭×女子大生の、
史上最高にキケンな“烈愛”ラブストーリー

ヤクザ×女子大生と、相反する世界で生きる2人が超運命的な出会いを果たしお互いに惹かれ合い、死と隣り合わせの状況で禁断の愛を育んでいく、史上最高にキケンで、シビレるほど甘い“烈愛”ラブストーリー。勝ち気で、はっきりとした性格の女子大生・ユリ(演:馬場ふみか)は、ありのままの自分を愛してくれる彼氏を探していた。ある日、友人と参加したパーティで怪しい集団に絡まれ、違法ドラッグ漬けにされそうになったところを、間一髪のところで、ヤクザ・桜夜組の若頭・桜夜才臣(演:古川雄大)に、助けられる―。恐ろしくも美しい桜夜に助けられたユリは、「決して深入りしてはいけない人」だと気づきながらも、お礼がしたいと桜夜組の事務所を訪ねることに。そこで、ユリを待ち構えていたのは─?!「ユリ。最後になるかもしれない一夜で、一緒におかしくなろうか──」常に命を狙われる危険な恋人と、誰にも言えない禁断の恋が始まる!

-桜夜才臣(おうやとしおみ)-

桜夜組の若頭。物腰は柔らかいが、裏の世界で逆らう者はいない大物。常に命を狙われていて、省吾やギンジといった部下と常に行動を共にしている。

古川雄大

原作漫画『恋と弾丸』 ×古川雄大

初めて原作を読ませていただいた時、率直に「すごい作品だな」と思いました。登場人物たちはもちろん、描かれている描写、セリフ、そのすべてに圧倒されながらすごく惹きこまれていって。僕がこれまで読んできた漫画の中では新しいジャンルの作品で、全巻、新鮮な気持ちで読ませていただいたのを覚えています。

ドラマ『恋と弾丸』× 主演・古川雄大

僕の演じる桜夜は、“ヤクザの若頭”という自分の立場を背負いながら生きていくなかで、ユリ(馬場ふみか)に出逢い恋に落ちていく役柄。ドラマ版では、原作よりマイルドになった世界観で「桜夜とユリ、それぞれが事情を抱えながらも互いに成長していく」といった物語が描かれていくのかな、と思いきや、そんなことはまったくなく(笑)。台本を読んで、いろいろな効果音が入ったり、特殊効果が使われたりすることを知って、原作のバチバチに作りこまれた世界観を映像で再現することをスミスさん(監督)はイメージされているのだと思いました。

古川雄大

クランクイン前に
そういったイメージの方向性について
スミス監督とお話はされましたか?

衣装合わせの時点でお話しさせていただきました。あとは、撮影初日にお芝居を見ていただいた時に「ここはこうして欲しい」「ここはこうしよう」と、スミスさんのイメージをお伺いして、話し合いながら理解していきました。僕自身も分からない部分があったらスミスさんや椿本さん、戸塚さん、お三方の監督の意見を聞きながら、徹底的に細かく指示をいただきたい旨をお伝えして進めていただいた現場でした。

現場で密に話し合いながら
作り上げていかれたんですね。

そうですね。「ここはもっとやったほうがいいですか?」「これだとやりすぎですか?」と、逐一確認しながらお芝居をさせていただいて。普段、現場でモニターを観ることはあまりないのですが、今回はモニターを観て「もう一度お願いします」と何度も監督と話し合って、それぞれの描くイメージの帳尻を合わせていきました。そうすることで、監督の皆さんの描く桜夜に近づけたんじゃないかな、と思います。

古川雄大

元々、古川さんがイメージされていた桜夜と
監督のイメージが合わさって、
さらに深い世界観が完成したんですね。

桜夜の捉え方というよりは、描き方が深くなることで、原作の『恋と弾丸』の世界観をさらに表現できたんじゃないかと思います。そして、桜夜のカッコよすぎて思わずクスッと笑ってしまうような行き切った面白さも楽しんでいただける作品になったんじゃないかな、と(笑)。監督に細かく指示をいただくなかで、僕自身「桜夜ってこうなんだ」と、だんだん彼のことが理解できていったんです。撮影が進むにつれて、自然と桜夜が染みついてきた気がして嬉しかったですね。

これまでに観たことのない、
古川さんの“ヤクザ”と“若頭”役、とても楽しみです。

ありがとうございます。先ほども言ったように、桜夜は“自然体である部分”と“誇張させる部分”のバランスが本当に難しく、何を誇張して伝えて、彼の浮世離れした感覚をどこで出すのか、その塩梅に苦戦しました。撮影を通して自分のなかでルールを見つけていった現場でした。例えば「ここぞ!」というセリフの場面だったり、効果音でギターの音が鳴るタイミングだったり、そのカットの直前は誇張しすぎたほうがいいんだろうな、など。ただ、そういったルールが分かってからも桜夜のバランスは難しかった…。やり過ぎないように、慎重に監督と話し合いながら作り上げていきました。

古川雄大

特殊な設定がゆえ、ですね。
では逆に、ヤクザの若頭役だったからこその
楽しさはありましたか?

桜夜はみんなから一目置かれている存在で、かなり偉いポジションでもあるので、部下が立ててくれるシーンは楽しかった反面、少し恥ずかしかったです(笑)。皆さんに気持ちよく立てていただいたな、と思います(笑)。

若頭として君臨している姿も見どころですね(笑)。
桜夜とユリは、危険な世界で愛を育んでいきますが
このラブストーリーを演じて、
何か考えたことはありますか?

僕自身、年齢を重ねて“時間の大切さ”をより深く理解するようになったこともあり、桜夜の生き方に憧れを抱きました。セリフで聞くととんでもないことを言っているけれど、根本はとても真っ当なことを言っている人だな、と。桜夜に限らず、何が起こるか分からない状況のなかで生きているのって僕らも同じだと思うんです。「これからも永遠に続いていく」、そう思っていたことにも限りがあることを、年を重ねるにつれてだんだんと考えるようになって。今は桜夜の言っていることを理解し、学び、自分も彼のような姿勢で生きることを意識して私生活を過ごしています。

古川雄大

クランクインの時よりクランクアップの時の方が
より深くそういった考えに?

もともとそういったことを考えてはいたのですが、漫画の世界とはいえ体現している人を見て改めて「やっぱりそうだよな」という感覚になりました。撮影後半になるにつれて「桜夜を見習いたい」という気持ちが強くなっていきました。

Dear LANDOER読者
From 古川雄大
ドラマ特区『恋と弾丸』

今作は、原作に忠実な部分と映像表現ならではの新しい要素の両方を楽しんでいただける、面白い世界観の作品になっていると思います。『恋と弾丸』そのものを知らない方はもちろん、知っている方も「こんな風に描くんだ」と、新たに楽しんでもらえる要素が詰まっている作品になっているので、是非『恋と弾丸』の世界観をいろいろな視点から堪能してください。僕が演じた桜夜は、一つひとつの言葉だけ聞くと面白くてクスッとなる部分もあるけれど、それと同時にすごく大切なことを言っている人でもあります。そこまで注目して観ていただけたら嬉しいです。

古川雄大

古川雄大(35)

ふるかわ ゆうた

1987年7月9日生まれ。
可視化された役の“言動”と、内に秘められた役の“想い”を熟考しながら
自身を染め上げてゆく〈表現の貴公子〉のようなDOER

ドラマ特区『恋と弾丸』

ドラマ特区『恋と弾丸』
MBS毎週木曜24時50分放送中

出演:古川雄大 馬場ふみか
   中村静香 木村慧人(FANTASTICS from EXILE TRIBE)山中柔太朗
   七瀬公 新井舞良 中尾有伽
   橋本マナミ 大澄賢也 / 黒羽麻璃央
原作:箕野希望『恋と弾丸』(小学館「Cheese!フラワーコミックス」刊)
監督:スミス、椿本慶次郎、戸塚寛人 脚本:舘そらみ 

Staff Credit
カメラマン:鈴木寿教 
ヘアメイク:唐澤知子、阿部美咲、伊東真美
スタイリスト:石橋万里、狩俣成美
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:吉田彩華