【奥野壮】ドラマイズム『トーキョー製麺所』思わず「愛したくなってしまう」彼が語る一杯のうどんを巡る物語

奥野壮A

ドラマイズム『トーキョー製麺所』
思わず「愛したくなってしまう」彼が語る
一杯のうどんを巡る物語

野性的で奔放なのに、一途で正直。『トーキョー製麺所』の洗い場担当・緑川とはそういう男だ。…なんて、堅苦しい表現は似合わないほど、愛嬌に満ちた可愛いバイトくんでもある。そして、彼の〈本能性:可愛らしさ〉の比率は緑川を演じた奥野さんにも通ずるものがある、と思った。撮影中の凛々しい表情から一変、インタビューではコロコロと表情を変え、その場にいるスタッフをも笑顔にする「愛したくなってしまう人」。そんな奥野さんが「ぶっ飛んでる!」と語る「とあるうどん屋」の物語をどうぞ召し上がれ。

MBSドラマイズム『トーキョー製麵所』

『トーキョー製麺所』画像

-あらすじ-

一見平和そうに見える、うどんチェーン店「トーキョー製麺所」。“早い・安い・美味い”の 3 拍子が揃った、活気ある店内で常連客も多いが、店長が産休に入り、不在となって早2か月―。頼りにしていたスタッフがバックれてしまい、残されたスタッフはピンチに陥っていた。そんな中、バイトリーダーの青井(栁俊太郎)のもとに、新店長がやってくるという電話が。「ついに!」と期待大で迎えたその日、やってきたのは…、前職はホテルマンという異色の経歴を持った、赤松(吉野北人)だった。「一通り仕事の内容は覚えた」と大口を叩くわりに、ホテルマン気取りの“丁寧すぎる接客”で全く仕事にならず、終始ピリピリする青井。そして、パートの黄本(江上敬子)、バイトの緑川(奥野壮)と桃田(秋田汐梨)たちも、店長の尻拭いをするように、新たな持ち場を任されることに。それでも赤松は独自のスタイルを崩さず、持ち前の鈍感力を発揮し、なぜか新メニューを提案。店長自ら手書きのポスターを設置するが…。終始振り回されっぱなしの青井たち。どうなる、トーキョー製麺所。この店に平和は訪れるのか…!そして、1 話のラストでは衝撃の事実が―!話数を重ねるにつれて、赤松・青井・緑川・桃田・黄本の麺戦士たちが抱える、ある秘密も明らかに。そして毎話、深夜の『うどんテロ』を誘うこだわりの一杯も登場!「トーキョー製麺所」で、ご来店お待ちしています!

-緑川義雄-

関西出身の大学生アルバイト。バイトリーダー・青井を慕っており、元暴走族の一面を持つ。怒った時やテンションが高まった時に出る関西弁はかなり強めで、実はある秘密を胸に秘めている。洗い場担当。

監督・近藤啓介 × 俳優・奥野壮

もともと近藤監督の『直ちゃんは小学三年生』というドラマを拝見していて、今回監督とご一緒できるのをとても楽しみにしていたんです。いや~、とても面白い方でした(笑)。現場で僕らにやって欲しい演出を監督自ら実演してくださるんですけど、その芝居がすごく上手なんですよ。毎回監督を越えようと奮闘するものの、なかなか難しくて…(笑)。監督の一般的なイメージって「ドン」と構えた方じゃないですか。でも近藤監督は僕らと一緒にくだらない話をしてくださったり、男子トークを盛り上げてくださったり、役者と近い距離で作品を作ろうとしてくださる方でした。おかげですごく良い雰囲気の中、撮影に挑めましたね。

以前、赤松役の吉野さん(吉野北人)から
「黄本役の江上さん(江上敬子)が
現場で本当に面白かった」とお伺いしました。

江上さん、本当に面白かったです(笑)。撮影現場の和気あいあいとした空気は完全に江上さんが作り上げてくださっていたもの。監督とのトークで起こる笑いがじんわりとした笑いだとしたら、江上さんが起こす笑いはパワフルな笑い。みんなが眠くなってしまうような深夜の撮影の時でも、江上さんからは一切負のオーラを感じないんです。ずっとプラスのオーラでみんなを元気づけてくれたり、「こうやったら眠くならないんだよ」と訳の分からないゾンビダンスも教えてくださいました(笑)。

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緑川義雄 × 奥野壮

一番最初に監督から言われたのは「緑川はダサい」でした。髪型も金のメッシュにするか、金髪にするか、金髪のプリンにするかで悩んだ結果、結局「ダサいほど良い」となって金髪のプリンが採用されたんです(笑)。内面的なことでいうと、僕、本読みの時に本気のヤンキーをイメージして緑川を演じたんですが、監督の中のイメージは「突っ張ってはいるけれど、可愛らしくて愛されるキャラクター」だったらしく「いまの緑川じゃちょっと怖すぎる」と言われて。そこからは「キャッチ―に愛らしく」を意識するようにしていました。

第3話ではそんな緑川の恋模様が…

第3話の緑川、すごく可愛いんですよ(笑)!とにかくピュアで真っ直ぐなんだけど、どこかズレているところがたまらないんです。その部分が映像化されることでより面白くなっていて(笑)。第3話を観ていただけると、より緑川のことを好きになってもらえるんじゃないかな。とにかくぶっ飛んでいる回なので、是非たくさん笑っていただきたいです。

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奥野壮A

では、この流れで
第3話の見どころを教えてください。

もう見どころだらけです(笑)。本当に全部面白い。緑川のズレた恋愛観に笑ったかと思えば胸が熱くなる展開もあって…なのにやっぱり面白い!みたいな(笑)。不思議な感情が芽生える第3話だと思います。僕的に好きなのは緑川が「フレー!フレー!」と声を大にして応援しているシーン。かなり頭がおかしくて大好きなシーンです(笑)。撮影も声が枯れるまで頑張ったので思い出に残っています。

緑川の奇天烈さ満載ですね(笑)。
完全オリジナル作品の『トーキョー製麺所』ですが
撮影中はアドリブなんかも…?

アドリブは多めでしたね。例えば、第1話の最後に青井が電話を取るシーンがあるのですが、青井にカメラが行く前に黄本、桃田、緑川が3人で話している場面があって。そこの3人の会話に関してはほとんどアドリブでした。特別「何かしてください!」みたいな要望はなくて、会話の延長線上みたいなアドリブが多かった気がします。

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信頼関係があるからこそ、のアドリブですね。
奥野さんといえば役によって
髪型がかなり変わるイメージですが

今回の緑川ヘアはいかがでしたか?

役に沿って見た目を変えることに全く抵抗はないのですが、今回に関しては緑川ヘアを作り上げるまでが本当に大変でした。緑川の金髪はブリーチしているだけなのですが「わざとプリンにしている」というのがポイントで。普通のブリーチであれば2時間ほどで終わるところを、今回は7時間かけてブリーチしたんです。プリン部分の黒髪を残しながら一か所一か所をアルミホイルで巻いてって…いや~大変でしたね(笑)。頭皮が傷むことはなかったものの、ずっと座りっぱなしだったので腰が痛かったです…。

奥野壮A

『トーキョー製麵所』Time
Produce by 奥野壮

是非、出前でうどんを頼んでもらって『トーキョー製麺所』にいる感覚で、ドラマを観ながらうどんを食べて欲しいです。深夜ってすこし小腹が空くじゃないですか。僕も、夜ご飯を食べた後にもう一回ご飯を食べちゃうことがよくあるタイプなので(笑)。うどんを食べながら観てくださったら、より面白く、より美味しく楽しんでいただけると思います。

Dear
LANDOER読者 about『トーキョー製麺所』

全6話、終始変なドラマだと思います(笑)。「なんだこれは」とクスクス笑いながら観る方が多いんじゃないかな。そんな笑いだらけのドラマの中で一際光る「うどんの美味しさ」が映像で伝えられたらいいな、と思います。リアルタイムで観てくださる方、録画される方、配信で観てくださる方、どんな形でもいいので多くの人に届いてくれたら嬉しいです。気軽に楽しんでください!

奥野壮A

奥野壮(21)

おくの そう

2000年8月21日生まれ。男劇団 青山表参道Xのメンバー。
柔らかな愛敬の奥に
芝居に対するまっすぐな壮心を宿すDOER。

『トーキョー製麺所』画像

MBS/TBSドラマイズム『トーキョー製麺所』

【MBS】毎週火曜 深夜0:59~
【TBS】毎週火曜 深夜1:28~
出演:吉野北人
柳俊太郎 奥野壮 秋田汐梨 江上敬子
監督:近藤啓介 脚本:宮本武史/下亜友美

NHK総合 土曜ドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」

前編 12月18日(土)21:00~
後編 12月25日(土)21:00~

Staff Credit
カメラマン:鈴木寿教 
ヘアメイク:金田紗世子
スタイリスト:カワセ136
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:吉田彩華