【Color.5】栄養士栄養士・長田さちこ「おいしい」の声が一番!子どもたちを〈食〉で支える栄養士のお仕事

栄養士・長田さちこ

栄養士

長田さちこ

平成16年3月 横浜女子短期大学保育課卒業
平成16年4月 学校法人三宝学園和光幼稚園入社 9年勤務
平成27年3月 学校法人佐伯学園佐伯栄養専門学校栄養士科卒業 栄養士資格取得
平成27年4月 一般財団法人三和徳育会入社

栄養士・長田さちこ

栄養士の制服

毎日清潔なエプロン・三角巾を着用し、普段給食室で着ているエプロンとは別に保育室では食育用エプロンを身に着けています。

Chapter 1

栄養士の仕事

主な業務は、献立を考えて、給食を調理して提供すること。そのほかにも、子どもたちへの「食育」として、クッキングの時間を設けたり、食事マナーやフードロス、栄養素についてもわかりやすく伝えたりしています。季節ごとに行事食を用意し、その由来や意味を紹介することも仕事の一つです。

食育については、栄養士を目指す段階で栄養や食に関する基礎を学びましたが、「こういうことを子どもたちに伝えたい」という想いは、実際に保育園で働き始めてから芽生えてきました。どんな風に話せば子どもたちに届くか、どうすれば楽しく学んでもらえるのかを大切にしながら、食育計画を立てています。

長田さんが栄養士になるまで

私の場合、栄養士の専門学校に2年間通いました。通っていた学校には高卒クラスと社会人クラスがあり、私は社会人の皆さんと一緒に学ぶことができました。

専門学校に通う前は、幼稚園で9年間勤務していました。そこで子どもたちがお弁当を広げたり、食に触れたりする姿を間近で見てきたこと、そしてもともと食に興味があったこともあり、「子どもたちを食の面からサポートしたい」という想いが次第に強くなっていって。栄養士を目指すと決めたとき、働くのであればやはり保育園がいいと考え、思い切って新しい職種へのチャレンジをしました。

栄養士・長田さちこ
Chapter 2

栄養士の勤務時間と基本の流れ

早番・遅番のシフト制で勤務しています。早番の日は朝7時半に出勤し、調理室の拭き上げや食材の切り込みから給食の準備をスタート。10時過ぎごろから盛り付けや配膳の準備を始め、子どもたちが給食を取りにくる11時までにすべてを整えます。

幼児クラスは、給食と食器を用意したワゴンを各クラスへ運び、保育室で配膳。一方、乳児クラスはそのまま食べられるように、一人ひとりの分を調理室で盛り付けてから届けています。

子どもたちの給食が終わると、私たちもお昼休憩へ。午後1時ごろから下膳された食器を洗い、続いて3時のおやつの準備を行います。おやつの後は再び片付けと洗い物。その後は、献立作成や食育の準備といった事務作業に取り組みます。

現在は栄養士1人、調理師3人の4人体制。片付けなどは主に調理師にお任せし、私は献立作成や書類業務などを担当することが多いです。

Chapter 3

やりがいを感じる瞬間は
「おいしい」を聞けたとき

子どもたちに「おいしい」と言ってもらえた瞬間が、何よりやりがいを感じます。特に小さな子どもたちは好き嫌いも多く、なかなか食べられない食材もあって。そんな中で、先生から「〇〇くんがこれを食べられるようになりましたよ」と教えてもらえたときは、本当にうれしくなります。まずはおいしく食べてもらえることが一番ですね。

栄養士・長田さちこ

好きな業務は献立を考えること

好きな業務は、献立を考えることです。基本はサイクルメニューですが、ときどき新しいメニューに挑戦することもあります。それが子どもたちに好評だったときはとても嬉しいですね!もちろん、思ったほど反応がよくないこともありますが(笑)、そうした経験も次につながっていきます。

献立を考える際に最も重視しているのは、やはり栄養バランスです。決められた栄養基準の中で、いかに食べやすく、子どもたちにとって親しみやすい味にできるかを考えています。子どもたちの好みは大人とは異なることも多く、味付けや食感まで細かく工夫しなければならない点が難しいところです。

時間やコストに限りがあるため、なかなか試作を重ねることはできなくて。研修で学んだメニューを園向けにアレンジしたり、既存のメニューを土台に少し変化を加えたりしながら、新しい献立を形にしていきます。最近はインターネットで多くのレシピを参考にできるので、そうした情報も活用しつつ、子どもたちの反応を見ながら改良を重ねています。

長田さんが保育士の仕事に慣れるまで

ちょうど前任の栄養士が退職するタイミングで入職したため、引き継ぎ期間は約1か月しかありませんでした。調理業務については、引き続き勤務されていた調理師の方々にその都度相談できたのですが、栄養士業務に関しては、限られた時間の中で最低限ひとりで回せるようにならなければならず、大変でした。

日々の業務をこなしながら少しずつ慣れていきましたが、保育園は年間を通して行事やイベントが多くあるため、全体の流れを本当の意味で理解できたのは、1年勤めてひと通り経験してからだったと感じています。

「もっとこうしていきたい」と自分なりに工夫を重ね、主体的に動けるようになったのは、2年目、3年目に入ってからでした。

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Chapter 4

栄養士に向いているのは
食べることが好きで、
コミュニケーションをとれる人

やはり、食べることが好きな人に向いている職業だと思います。保育園で働くのであれば、子どもが好きであることや、子どもたちのいる環境を楽しめることも大切です。

また、栄養士の仕事は一人では成り立ちません。保育士や調理師など、さまざまな立場の先生方と連携しながら進めていく必要があります。職場は、気の合う人とだけ関わる場ではないからこそ、お互いの話をきちんと聞き合い、理解し合おうとする姿勢が求められるのだと思います。

長田さんから、
働くことに向き合う読者へ

「この仕事に就きたいから、これをやる」と目標に向かって一直線に進むことはもちろん大切です。ただ、それだけに絞りすぎず、幅広い経験を重ねることも同じくらい大切だと思います。

たとえば、食べることが好きな方なら、いろいろな場所へ旅行に行き、その土地ならではのものを味わってみる。そうした一つひとつの体験が、後になって自分の大きな財産になることがあります。

あまり身構えすぎず、興味のあることにまずは挑戦してみること。好きなことをきっかけに経験を積み重ねていくうちに、本当にやりたいことや、自分にできることが自然と見えてくるのではないでしょうか。

栄養士・長田さちこ

栄養士の一日(長田さん編)

07:30

出勤(早番の場合)、給食の準備開始

10:30

盛り付け、配膳の準備

11:00

各クラスに給食を配膳

12:00

お昼休憩

13:00

下膳・洗い物など

15:00

午後のおやつの準備、提供

15:30

事務作業

16:30

通常業務終了

取材協力:三和徳育会アメリカ山徳育こども園

三和徳育会アメリカ山徳育こども園

〒231-0861
神奈川県横浜市中区元町1-11-3 アメリカ山公園3F
電話番号:045-663-8737

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編集:Asaka.T
インタビュー・記事:満斗りょう
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