【宮世琉弥】TELASA『僕らが殺した、最愛のキミ』未知のミステリー〈グロきゅん〉に刺激を一投する謎の少年を演じて

宮世琉弥A

TELASA『僕らが殺した、最愛のキミ』
知のミステリー〈グロきゅん〉に
刺激を一投する謎の少年を演じて

生まれてからこれまで、幾度〈声〉を我慢してきただろう。その度に何度自分を殺してきただろう。深浅はあれど、誰しも独りで煩悶する夜があったはずだ。多くの役と向き合ってきた宮世さんが「難しかった」と語る『中村薫』もそんな男の子。光のない暗闇で独りさまよう薫の〈声〉に耳を傾けた彼が聞いたものとは。薫の瞳に灯るのは「憎悪」か「愛しさ」か―――

TELASAオリジナル『僕らが殺した、最愛のキミ』

僕らが殺した、最愛のキミ

-あらすじ-

零(高橋文哉)は、小学生時代のクラスメートでもある恋人・梨奈と一緒に、とあるビルの一室で行われる同窓会に参加。在学時に親友だった元(鈴木仁)をはじめ、明日香、大翔、悠真、薫ら元クラスメートたちと10年ぶりの再会を果たす。しかし、同窓会を企画した薫と対面するや、6人は“共通の違和感”を覚え…!? そんな中、思い出話に花を咲かせ始め、心温まる郷愁の雰囲気に包まれていく面々。ところがこの和やかな空気も、薫の“ある提案”が発端となり、一変することに! しかも突如、ビルの全出口が閉ざされ、7人は密室に閉じ込められてしまい…!?

-中村 薫-

卒業から10年経ったある日、突如として小学生時代の同窓会を企画した幹事。小学校時代は“あること”がきっかけでクラスメート全員に避けられ、存在感が薄かった。同窓会に参加したほかの6人も思い出せないほどの存在だったにもかかわらず、現在の薫はというと…まるで別人のように変わっていた! 異様なほど激変した立ち振る舞いで、元クラスメートたちを翻弄していく。

宮世琉弥A

『僕らが殺した、最愛のキミ』× 宮世琉弥

初めてタイトルを見た時、「長いなー!!」と思いました(笑)。そして「ひとつの言葉のような素敵なタイトルだな」とも。物語を観ていくと題名にどんな意味が含まれているのかが分かるんですけど、僕は覚えるのがとても大変でした(笑)。

オリジナル作品と原作ものの作品、
それぞれの役作りについて教えてください。

原作ものであれば、頂いた役を原作を読んで勉強します。オリジナルになると「自分の演じる役」が唯一になるので、自分の中である程度引き出しを準備しておいて、監督と話し合って作っていくようにしていますね。

〈役〉のプレゼンをされるんですね。

そうです。だからあえて監督にお会いするまでは「こんな人だ!」と役を決めていかないんです。もちろん「クール系」や「ミステリアス系」などの雰囲気はある程度くみ取っていくのですが、カッチリと決めることはしません。現場で監督の意見を聞きつつ、しっかりと話し合って決めるようにしています。

宮世琉弥A

薫に対して「難しかった」と
コメントしていらっしゃいましたが

今回はどんな引き出しを準備されていったんですか?

薫くんに関してはオリジナル作品ということもあり、引き出しを多めに準備していました。薫くんってサイコパス味があるんですけど、台本を渡された時点では悪意があるのか無いのか分からなかったんです。撮影が始まった時は最終話の台本がまだ完成していなかったので、結末も分からなくて。なのでそこだけは監督にしっかりとお聞きして薫くんを作っていきました。

ドラマ『珈琲いかがでしょう』では
悪気のない悪役を怪演されていましたよね。

そうなんです!実は撮影時期が今作と被っていて(笑)!ちょうど、こっちの撮影に行ってあっちの撮影に行って、を繰り返していた時期だったので大変でした…(笑)。『珈琲いかがでしょう』のぼっちゃんも台本量が多かったですし、今回の薫くんもすっごい喋るんですよ!しかも2人揃ってサイコパスなのに地味に違うタイプで(笑)。まるっきり違う役ならしっかり切り替えられるんですが、同じ属性の役の切り替えはすごく難しかったです。

宮世琉弥A

確かに、2人のサイコパス性には
通ずるものがありますよね。

宮世さんの中でどう差別化されていたんですか?

ぼっちゃんと薫くんは本当に似ているんですよ(笑)。過去に抱えた寂しさが引き金になって、周りを巻き込んで何かをやらかしてしまう、みたいな。唯一、2人が完全に違うのは“過去”。ぼっちゃんと薫くんが過ごしてきた過去は絶対に違うので、そこに目を向けて差別化するようにしていました。きっと過去を思って演じれば『中村薫』という少年が、みんなと再会した時にどうするのかが自然と出てくるはず。それはきっとぼっちゃんとは全然違う、薫くんなりの居方だと思ったんです。

宮世琉弥A

薫の他にも個性豊かなキャラが出てくる今作ですが
宮世さんの推しキャラは誰ですか?

大翔ですね。大翔役の時英くん(若林時英)と出会ったキッカケが面白いんですが、とある作品のオーディション会場の近くで、迷子になっていた時英くんに「会場ってここだよね?」と偶然道を聞かれたんです。で、僕が「そうです。一緒に行きましょう」と言ったのが出会い。その出会いから2、3年後に共演できるなんてご縁を感じましたし、僕、時英くん演じる大翔の“正直者で感情の通りに動いてしまう”役柄も大好きなんですよ。登場人物7人の中に彼のような元気なキャラがいてくれると安心するんですよね。それに、あの時のことを時英くんも覚えていてくれて嬉しかったなぁ。

偶然出会った人との再会、
そして共演は嬉しいですね。

では、演じた宮世さんだからこそ分かる
『中村薫』紹介をお願いします。

薫くんは悲しい孤独な人。高校デビューや大学デビューを経て「こんな感じだったっけ?」とか「え、あの時と全然雰囲気違うじゃん!」みたいなことってよくあると思うんですけど、薫くんはみんなと会わない時間に、デビューとは違う変化を遂げてしまった人なんです。彼が過去に背負った悲しみが悪を生んでしまった。ただ、「薫くん、悲しかったんだな。しょうがないな」と思う反面、僕的には「もう少し自分からいけば良かったのに」とも思っていました。

宮世琉弥A

薫の動きのスピード感に
「ビクッ」となったのですが、

動きに関して意識されていたことってありますか?

薫くんにとって今回の作戦は何年もかけてずーっと計画していたことなので、自分のことばっかり喋りたいはずだと思ったんです。みんなを呼び集められたことにもきっと感動したと思いますし、一方的にでも友達だと思っている同級生に会えたことも嬉しいんじゃないかな、と。だからそんな夢のような時間を一秒たりとも他の人には譲れないんですよ。人の話を聞いているヒマなんてないから平気で無視もする。自分が話すことに必死な薫くんの興奮を動きにのせるように意識していました。

宮世琉弥A

Dear
LANDOER読者 about『僕らが殺した、最愛のキミ』

今作は僕にとって初めての「密室での殺人事件」がテーマの作品でした。7人がずっと同じ空間にいて、次々と人が殺されていく…場所が変わらないからこそ内容が本当に濃密で。今作のテーマである“グロきゅん”に沿って、大変な環境の中で動く恋愛模様があったり、ドロドロとした関係性が見えたり、殺人事件と恋が混ざり合った未だかつてないミステリー作品が完成したと思います。僕自身、予告を観て「なんだこの作品は」と謎が膨らむばかりだったので、きっと皆さんはもっと「?」なはず。その「?」を解決するためにはもう観ていただくしかないです(笑)!作品を観て、予告の意味していたところを知って欲しいと思いますし、この物語の中で薫くんがどんな刺激を与えていくのか、彼の過去に一体何があったのか、そして登場人物一人ひとりの過去にまで興味を持って観ていただきたいと思います。

宮世琉弥A

宮世琉弥(17)

みやせ りゅうび

2004年1月22日生まれ。
金木犀と待ち合わせる秋麗のように
温かく長閑に〈愛〉を届けてくれるDOER。

僕らが殺した、最愛のキミ

TELASAオリジナル
『僕らが殺した、最愛のキミ』

#僕ころ 地上波初放送SP
テレビ朝日 2021年10月3日(日)25:25~26:25
※関東ローカル

TELASAにて限定配信中
出演:高橋文哉 鈴木仁 井桁弘恵 大原優乃 若林時英 古川毅 宮世琉弥
脚本:高野水登

日本赤十字社 献血推進プロジェクト
「いこう!献血」

新TV-CM「学生」編出演

Item Credit
ジャケット¥36,300
シャツ¥28,600
パンツ¥24,200 / J.PRESS ORIGINALS
(J.PRESS & SON’S AOYAMA ☎️03-6805-0315)
シューズ / スタイリスト私物

Staff Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:磯野亜加梨
スタイリスト:徳永貴士
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:吉田彩華