【ONE N’ ONLY】1st.EP『YOUNG BLOOD』生まれた〈音〉が届くまで十人十色のレコーディング論

ONE N’ ONLY

レコーディング前の
それぞれのルーティンは?

KENSHIN:以前は白湯を飲んだり、のど飴をなめたりしていたんですけど、やらなくなりました…(笑)。前はそれがないと不安で挑めなかったんです。「やらないとダメだ」と、思い過ぎていて。でも、最近は良い意味で自信がついた気がします。

LANDOER:ルーティンがなくなったというのが、ある意味、進化ですね。

TETTA:僕は送られてきたデモの歌を録音して、JUNEさんに「ここどうしたらいいですか?」と質問しながら準備をしています。自分の録った歌とJUNEさんの歌を聴いて、ちょうどいい塩梅を見つけようと。JUNEさんの世界観を出しつつ、自分のこの声をどう活かせるのかのバランスを意識してレコーディングに挑んでいますね。

LANDOER:擦り合わせていく作業なんですね。

TETTA:そうです。ひたすらずっと聴いて、口ずさんで、スローモーションにして確認して、メモ書きして…と。細かい技術や歌い方が大事なので、スローにしないと分からない部分も多いんですよ。JUNEさんの送ってくれるデモに組み込まれているフレーズごとの技術をなるべく再現して、より一層世界観が出るように意識していますね。

LANDOER:そのお話を聞くと、聴く側もスローモーションにしたくなります。

TETTA:是非スローモーションにして聴いてみてください。癖になります(笑)。

HAYATO:僕はラップ担当なので、トラックを分析して曲中に鳴っている全ての音を耳で把握できるように準備をします。トラックの小さいスネアのリズムやベースの音にラップのリズムがはまっていることもあるので、細かい音を全て聴いて理解するのが大切なんです。自然とノれるくらいトラックを熟知してラップをするのがレコーディング前のルーティンですね。それをし始めてから、すごく調子がいいんです!

LANDOER:何だか、数学的な視点ですよね。

HAYATO:確かに。ロジカルな角度が必要なんですよね。聴いただけでは捉えられない部分が多くて。是非、皆さんもスローにしてトラックまで聴きこんでください(笑)。

LANDOER:ファンの皆さんのライブ時のノリ方も変わってきそうですね(笑)。

HAYATO:「おぉ!みんな超Groovyじゃん!」ってなりそう(笑)。

一同:あははは(笑)。

KENSHIN:『SWAG』(ファンの名称)のハードル高すぎ(笑)!

HAYATO:まあ、自然にノリながら皆さんが心地好くなってもらえたら1番嬉しいな、と(笑)。

EIKU:僕は歌う前は絶対に走っています。朝、6時くらいに起きて準備してデモを流しながら走って、身体を温めた後に家でもう一度ストレッチをして…みたいな。前まではレコーディング前に起きて、声出してって感じだったんですけど、ちゃんと身体を柔らかくした方が声が出やすいことに気づいたんです。

LANDOER:どのくらい走られるんですか?

EIKU:結構短めです。30分全速力でって感じですね。

NAOYA:しっかりじゃん(笑)。30分全速力って相当すごいぞ。

EIKU:息が上がるくらいまで走るんです。喉を開かせてレコーディングに行きたいので。

LANDOER:なるほど…となると、ライブの時はSWAGの皆さんも30分全力で…

REI:ハードル上がった(笑)!

NAOYA:僕らもSWAGに負けないように、レコーディングスタジオに行く時からダッシュで行かないと(笑)。

REI:僕は前日まではいろいろと考えてJUNEさんに聞いて、さらにまた考えてを繰り返すんですけど、当日は本当に何も考えないです。考え過ぎちゃうと精神的な部分が声にも出ちゃうんですよ。考えれば考えるほど、当日すごく声が絞られちゃって…。なので、あえて何も考えず他のメンバーと話してリラックスするようにしています。

LANDOER:経験を経て見つけたやり方ですよね。皆さん本当に十人十色ですね。

NAOYA:確かに。僕はルーティンというルーティンはないんですけど、同じラップ担当のHAYATOやKENSHINに「ここってこうかな?」と相談することはめちゃくちゃあります。的確に答えてくれるので、そういった面ですごく助けられていますね。

KENSHIN:レコーディングの時、ヘッドフォンをして歌っていると沼にハマっちゃう時があるんですよ。抜け出せないといいますか。

EIKU:あるね~(笑)。

KENSHIN:変なポイントに入っちゃって、ずっと繰り返してしまう時があるんです。そういう時って外から聴いているほうが分かったりするので、気づいたら言ってあげたほうがチームとしていいんです。