“条件”や“しきたり”とともに〈愛〉を考えてしまう貴方へ

映画『きっと、それは愛じゃない』

“条件”や“しきたり”とともに
〈愛〉を考えてしまう貴方へ

映画『きっと、それは愛じゃない』
© 2022 STUDIOCANAL SAS. ALL RIGHTS RESERVED.

-Introduction-

『アバウト・タイム』
『ブリジット・ジョーンズの日記』の製作陣が
すべての悩める現代人に贈る
新たな愛と人生のガイドブックムービー

マッチングアプリに様々なSNS、出会いの選択肢が無限にある“今”、逆に何がホントの幸せへの道なのかわからない! そんな悩みを抱えるすべての人にとって、新たな“恋愛と結婚と人生のトリセツ”となる映画が完成した!主人公は、いつか運命の相手に出会えると信じてきたが、何だかうまくいかないドキュメンタリー監督のゾーイ。幼馴染のカズの「今どき見合い結婚?」を新作のテーマに、いろんなカップルのエピソードを追いかける彼女が、たどり着いた“答え”とは?

-Story-

ドキュメンタリー監督として活躍するゾーイは、久しぶりに再会した幼馴染で医師のカズから、見合い結婚をすることにしたと聞いて驚く。なぜ、今の時代に親が選んだ相手と?疑問がたちまち好奇心へと変わったゾーイは、カズの結婚までの軌跡を次回作として追いかけることに。「愛もなく結婚できるの?」と問いかけるゾーイ自身は、運命の人を心待ちにしていたが、ピンときては「ハズレ」と気づくことの繰り返し。そんな中、条件の合う相手が見つかったカズは、両親も参加するオンラインでお見合いを決行。数日後、カズから「婚約した」と報告を受けたゾーイは、カズへの見ないふりをしてきたある想いに気づいてしまう──。

伊藤さとり’s voice
伊藤さとり’s voice
「思い込みを外せば“幸せ”に気づく」

ケネス・ブラナー監督の実写版『シンデレラ』のリリー・ジェームズが主演を務める“自分に合う王子を見つける”ラブストーリー『きっと、それは愛じゃない』が12/15に公開される。しかも恋愛映画の金字塔『ラブ・アクチュアリー』や『アバウト・タイム』、『ブリジット・ジョーンズの日記』など数々のヒット作を制作するワーキングタイトル社の新作としてこの冬、異国を旅した気分を味わえ、更にロマンチックな気持ちにもなれる作品だ。

物語はよくある幼馴染の恋愛ものかと思いきや、冒頭からメグ・ライアンとトム・ハンクス共演の『恋人たちの予感』のように二人の間には恋愛感情は無いようだ。それだけでなく、主人公のゾーイはドキュメンタリー監督を目指すキャリアウーマン、彼女の幼馴染であるカズは、医師でルックスも良いのに何故か親が選んだお見合いで結婚すると言う。自分で選ぶことをせずに親の意思を尊重するパキスタンの結婚スタイルから“本当に愛は生まれるのか?”ふと疑問に思ったゾーイが次回作としてカメラを構えて幼馴染の結婚の行方に密着するという映画は、 “恋愛期間がなくても愛せるのか?”という問いから真の幸せを見出す展開を迎える。

この映画はオリジナル脚本であり、脚本を書いたジェミマ・カーンはパキスタン前首相のイムラン・カーンと20歳で結婚し、パキスタンのラホールとイスラマバードで過ごした経験を反映させ、脚本を書き上げている。その脚本をパキスタン、ラホール生まれで多数の映画賞を受賞した『エリザベス』のシェカール・カプールが監督したのだ。おかげでパキスタン、ラホールのエキゾチックなドレスや街並み、婚姻までの儀式など煌びやかな様子が映し出される。

ただし、本作は「お見合い」を否定はしていない。事実、恋愛結婚が全てだと言わないよう「お見合い」で関係が良好な夫婦のインタビューシーンもしっかりと入っている。ではどんなメッセージが詰まっているのか。大事なのは、自分自身の心に曇りはないかということ。更には“しきたりだから”という思い込みが目を曇らせることも描いていた。考えてみれば、「これだけの収入がある人でないと生活に苦労する」とか「結婚したら子どもを持たなければいけない」という考えも“思い込み”だ。大事なのは、互いのことを知ろうとする興味からどれだけ互いに寄り添えるか。本作は、そんな“思い込み”のフィルターで目が曇っている男女が“自分にとっての幸せを見つける”物語だった。

映画『きっと、それは愛じゃない』
2023年12月15日(金)ロードショー

監督: シェカール・カプール
出演: リリー・ジェームズ、シャザド・ラティフ、 シャバナ・アズミ、
   エマ・トンプソン、サジャル・アリー
提供: 木下グループ 
配給: キノフィルムズ
2022|イギリス|英語・ウルドゥー語|109分|カラー|スコープ|5.1ch
字幕翻訳:チオキ真理|原題:WHAT’S LOVE GOT TO DO WITH IT?

映画『きっと、それは愛じゃない』
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