絶対に叶えたい〈夢〉を
追い続けている貴方へ
-Introduction-
『エミリー、パリへ行く』、
『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』制作者が贈る
人生の新たなステージを駆け上がる
ふたりの感動ヒューマンドラマ!
芸術の中心地パリ、オペラ座・ガルニエ宮。スシ屋の出前でやってきた青年がエリートレッスン生に見下され、仕返しに歌ったオペラの歌真似がプロも驚くまさかの美声!?彼の名はアントワーヌ。ラップが趣味のその日暮らしのフリーターだ。そんな彼の才能にほれ込んだオペラ教師マリーは、バイト先にも押しかけ猛スカウト!次第にオペラに興味を持ちはじめるアントワーヌは、“オペラ座とは住む世界が違う”と思いながらも、内緒でマリーとふたりのオペラ猛レッスンを始めるが――。
伊藤さとり’s voice
見るだけでパリ・オペラ座に居る気分を味わえる映画が登場。しかも何年も説得したことで許可が降りた本物のパリ・オペラ座のガルニエ宮、グラン・ホワイエ(大広間)での撮影により、オペラ歌手のレッスンがどうやって行われているのかまで知ることができる発見付き。なによりも古くからあるオペラとまだ歴史の浅いラップが一つの映画に共存する斬新さも、不思議と耳心地良く、まるで現代のパリを象徴しているかのよう。それが『テノール! 人生はハーモニー』だ。
パリでスシ屋の出前をしているアントワーヌは、オペラ座への出前でレッスン生に見下された腹いせにオペラの歌マネをしたことから、オペラ教師マリーの目に留まることに。けれど彼は裕福でもなく、趣味でラップバトルに参加するその日暮らしのフリーター。それでもレッスン費を求めないマリーによりオペラに興味を持ち、本格的にレッスンを始めるが、オペラ座と自分は住む世界が違うことに悩み、仲の良い兄や仲間にも言えずに苦しむのだった。
アイデアから様々なプロデューサーに企画を持ちかけ映画化に至るまで10年という歳月がかかったクロード・ジティ・Jr.監督は、『フレンチ・コップス』(1984)でセザール賞最優秀作品賞、監督賞を受賞したフランスの映画監督、クロード・ジティの息子。なんと本作が単独長編映画初監督作品だそう。しかも主演を務めるアントワーヌ役のMB14は、演技経験ゼロで2016年の「ザ・ヴォイス」(音楽オーディション番組)シーズン5に出ている姿をプロデューサーと監督に見染められ映画初出演にして初主演を果たしたシンデレラボーイ。そんなMB14が本来得意とするラップとレッスンで鍛え上げたオペラ歌唱まで担当するという吹き替えなしの映画。
しかもアントワーヌの背中を押すオペラ歌手役にテノール歌手のロベルト・アラーニャが本人役で登場し、MB14と共に美声を披露。プッチーニの「蝶々夫人」やヴェルディの「椿姫」ほかお馴染みのオペラの名曲にうっとりし、今までの仲間との生活と夢見る世界とのギャップに葛藤しながら奮闘する主人公の姿に涙。10年も諦めずに映画の構想を実現化させた監督が紡いだ「何度でも挑むことで夢を掴む」ストーリーは、間違いなくヤル気スイッチを入れてくれるビタミンムービー。エンドロールで「ブラボー!」とスタンディングオベーションしたくなる一本なのだ。