『私たちが恋する理由』
『3年C組は不倫してます。』
「大好き」と出逢い、「大切」を学び、
新たなフェーズへ足を進める
〝20歳の現在地点〟
ここに一本の道がある。道の先は霧がかり、歩いた先に何が待っているのか、誰にも予想ができない。振り返れば、転んだ足跡や走った足跡、賑やかにもがいてきた〝今まで〟が私を支えている。そんな先の見えない道の途中、ふと近づいてくる足音。それは、出逢いの音。出逢うべきタイミングで交わった、自分のじゃないもう一本の道。その道もまた、尊いほどに賑やかな道だった。過去を大切に、未来を信じる、現在の杢代さんが引き寄せた〈縁〉という名の交差点で、2024年、数々の作品に出演した彼が「出逢えてよかった」と慕う、人、作品、そして役の話をお聞きしました。
オシドラサタデー
『私たちが恋する理由』
「第2回みんなの推し恋愛マンガ大賞」の大人の恋愛部門で大賞を受賞し、電子書店では3000万viewを突破したma2による大人気コミック『私たちが恋する理由』(シュークリーム「OUR FEEL」連載)を映像化!年齢を重ねるごとに、いろいろ考えてしまって踏み出すことに臆病になる大人の恋。それでもどうしても恋してしまう――主演・菊池風磨×ヒロイン・久間田琳加による、オフィスを舞台に6人の男女が繰り広げる、焦れったくもほろ甘い“大人のピュア恋”決定版。
-伊丹瑞貴-
黒澤(菊池風磨)、森田(久間田琳加)の後輩で
黒澤に恋心をもっている
グループ活動と俳優活動の先輩である
菊池風磨さんとの共演はいかがでしたか?
心から出会えてよかった、そんな、尊敬と憧れの人に巡り会えたと思いました。ご自身の持ち味や強みを理解されていて、ユーモアに溢れていて、さらに現場も盛り上げてくださる。そのうえ、めちゃくちゃ忙しいはずなのに、僕のこともとても気にかけてくださって。今も連絡を取り合って仲良くさせていただいているのですが、知れば知るほど「こんな大人になりたい」と思えるカッコいい方なんです。これまでいろいろな経験を積んでこられたからこその、余裕と気配り力。まさに、僕が目指している生き様を体現されている方だったので、直接「僕も風磨くんのように、人のことを笑顔にできる、余裕のある人になりたいんです」とお伝えしたら、「俺は10年かけてここまで来たから。俺になろうとはしないでほしいけど、これからの俺の背中は見ていたほうがいいよ」と言ってくださって。もう、しびれました…!この言葉って、自分のやっていることに自信がないと言えない言葉だと思うんです。自分の活動にリスペクトと自信をもっている風磨くんが本当にカッコよくて、今では「親分」と呼ばせていただいています。
これから目指す『杢代和人』の在り方に、
重なる部分も多かったんですね。
多かったです。風磨くんが常々おっしゃっていたのが「〈芯〉をもつ」ということ。その言葉をキッカケに、“芯を変えない強さ”と“変わってゆく強さ”のバランスを上手にとりながら、これからの道を歩んでいこうと思えました。現場で戦う相手は“自分自身”だと思うことがほとんどだったのですが、「一人で戦っている場合じゃない!少しでも多く吸収したい!」と思う方に出会うことができて、最高の2024年になりました。
きっと、杢代さんの努力が引き寄せた
ご縁だと思います。
作中でも菊池さん演じる黒澤に
心惹かれていた伊丹ですが、
一見「葵が好きなのでは…?」ともとれる
ミスリードのお芝居を、
どのように調整して
演じられていたか教えてください。
最初は、めちゃくちゃ分かりやすく「黒澤さんに気があるんじゃないか?」と、匂わせる芝居の方向性で現場に入り、そこから1カットずつ監督と相談して「葵さんのことが好きなようにも聞こえる言い方にしよう」と、微調整を重ねていきました。SNSで原作ファンの方々が伊丹を褒めてくださっているコメントを見て、ガッツポーズをしているところです(笑)。良い役と巡り会うことができて、とてもありがたいな、と。
伊丹のように明るい表情が多い役は、
実は久しぶりなのでは…?
そうなんです!今年、ドラマの撮影現場へ行く時に、ハッピーな役作りの気持ちで現場に向かえたのは、この作品が初めてだったような気がします。演じていてとても楽しかったですし、さらに現場で風磨くんにもお会いできて幸せでした。
今回は『君とゆきて咲く ~新選組青春録~』以来の
駒木根(駒木根葵汰)さんとの共演にも注目ですね。
実は『君とゆきて咲く ~新選組青春録~』の現場では、葵汰くんとお話する機会があまりなく、今回の現場で意気投合して、めちゃくちゃ仲良くなることができました。ラーメンを食べに行ったり、葵汰くんのオススメのケバブ屋さんに行く約束をしたり、これからさらに仲良くなれそうでワクワクしています。原因は自分にある。のメンバーの凌大(長野凌大)も葵汰くんと仲が良く、一緒に銭湯に行ったりしているんです。僕たちメンバーからすると、凌大が誰かと銭湯に行くなんて信じられないことなんですよ(笑)。きっと、葵汰くんの素敵な人柄がいろんな人の心を開いているんだろうな、と。優しくて面白くて、大好きな方です。
Dear LANDOER読者
オシドラサタデー
『私たちが恋する理由』
From 杢代和人
『わたこい』は、観ているだけで心が穏やかになるドラマ。キュンキュンしたり、ソワソワしたり、黒澤さんと葵さん、恋する可愛い2人をきっと応援したくなるはずです。僕が演じる伊丹は、後半になるにつれて爪痕を残していくので、そんな伊丹にも注目していただけたら嬉しいです。そして、伊丹と葵汰くん演じる今村の2人の関係も要チェック。撮影後に「仲良くなっていなかったら、このシーンできなかったね」と話したほど、アドリブが炸裂しているシーンも出てくるので、是非、楽しみにしていてください。
日本テレビ『3年C組は不倫してます。』
—その初恋は、不倫になる—
父親の不倫で両親が離婚し、3年C組に転校してきた女子高生が、高校生結婚していた初恋相手と、高校生不倫に堕ちる⁉やがてその禁断の初恋は、学校や親も巻き込む騒動となり、ある凄惨な悲劇を引き起こす――!「前代未聞の学園不倫サスペンス。2022年4月に導入された“18歳成人”により、高校生同士が、親の同意もなく、結婚できるように。これは、そんな新しい時代を生きる高校生たちの物語。」クラスメイトと不倫する高校生不倫、保護者同士で不倫するPTA不倫、さらには禁断の教師と生徒の不倫まで…!愛憎渦巻まく3年C組で、やがて起こる事件とは一体⁉愛とは?不倫とは?大人とは何なのか?予測不能な、学園不倫サスペンスが、いま幕を開ける。
-橘伊織-
蒼(莉子)の同級生で、橘総合病院の院長の息子。幼少期から医学部に入るための勉強を強いられてきたが、本当は天体観測に興味があった。中学3年の時に蒼とプラネタリウムで出会い、恋に落ちるが、失恋してしまう。3年後、蒼が転校してきて再会。しかし、元カノ・琴音(秋田汐梨)が妊娠したことで琴音との結婚を要求される。
『3年C組は不倫してます。』
×
杢代和人
まず、作品のお話を聞いた時の第一印象は「攻めているな」でした。不倫を題材としたドラマは、出演者の方も視聴者の方も、年齢層が僕の世代よりも少し高めのイメージがあったので、18歳の高校生が不倫をするという設定は、かなりのインパクトを残す作品になるんじゃないかと感じて。そんな、今までにない作品にチームの一員として加わることができて光栄でした。
「18歳成人」の法改正によって生まれた本作ですが、
同じ成人とはいえ、
18歳と20歳には大きな違いがあるのも事実。
同世代でありながら、
どちらの年齢も経験されたからこそ分かる
18歳と20歳の違いは何だと思われますか?
18歳は“大人になるための準備期間”だと思います。大人になっていくにあたって「これからは、いろいろなことに責任をもっていかないといけないよ」と、大人になる〈自覚〉を育む期間といいますか。人それぞれだとは思いますが、まだ親に甘えることが許されるのが18歳、「もう大人だよ」と、自立を促されるのが20歳なんじゃないかな、と。この差は大きいと思いますね。
作中の彼らは、
“18歳の未熟さ”を自覚していないのが
またもどかしいですよね。
18歳はまだちびっこですからね(笑)。でも、その自覚のなさが作品のリアリティだな、と思います。この作品は【自分たちが起こしたこと】が、勢いやノリだけで済ませていいものではなかったことに未熟な彼らが気づき、徐々に「自分で責任をとらないといけないんだ」と、考えが変化していく物語なので、是非「18歳の自分だったらどうしていただろう」と、考えながら観ていただきたいです。加えて、パパ活不倫や保護者同士のPTA不倫、サスペンス要素も描かれているので、いろいろな軸で衝撃的な展開や発見を目にすることにもなると思います。視聴者の方々の反応を拝見していても、毎話、大きな反響と衝撃を感じているところです。
今回は、初めての主人公のお相手役。
初のポジショニングはいかがでしたか?
当たり前ですが、出番の数も、物語における自分の芝居の責任もどんどん多くなっていくな、と感じました。実は今回、これまでの比にならないくらいプレッシャーを感じていたんです。だからこそ、今までにないほど自分の芝居と毎日向き合うことができましたし、成長させていただけたとも思います。またこうして大役を任せていただけるよう、どんどん進化していかなければと、改めて決意を固めることができました。
プレッシャーを感じながらも
しっかりと築き上げた『橘伊織』。
忘れられない役になったのではないでしょうか。
そうですね。一人では理解しきれない部分が多く、ものすごく考えながら演じた役でした。伊織は、同級生、親、自分自身、全方向に葛藤をしている子だったので、彼の発言一つひとつ「これは誰のために言っているのか」を分析しながら進まないと、伊織本人の気持ちが分からなくなってくるんです。割と常に一定のテンションでいるけれど、一定の中にも必ず起伏はあって、微かな彼の心の動きを演じ分けなければならない。その心の機微の表現に、とても苦労しました。撮影も順撮りではなかったため、毎カット、伊織に何があったのか、今彼はどのくらい動揺しているのか、といった確認を監督にさせていただいて。大変だったからこそ、かなりハードな芝居の経験をさせていただけたと感じています。
Dear LANDOER読者
日本テレビ『3年C組は不倫してます。』
From 杢代和人
この作品は、登場人物たちが「自分の人生を自分で決めてゆく物語」です。最終話に近づくにつれ、渦中にいる全員が本当の意味で〈覚悟〉と向き合っていく。それって現実世界でも当てはまることだと思うんです。人はいろいろな経験を経て強くなり、成長していく。例え怒涛の展開に巻き込まれたとしても、それすらも大人への一歩に繋がることが多い気がしていて。作中の彼らも例外なく、怒涛の展開に巻き込まれていきます。最後の最後まで人生の難しさを描いている作品になっているので、是非、観終わったあとの“不完全燃焼感”まで味わってください。
オシドラサタデー『私たちが恋する理由』
毎週土曜よる11時 テレビ朝日系
出演:菊池風磨 久間田琳加
七五三掛龍也 齊藤なぎさ
杢代和人 駒木根葵汰
佳久創 山崎紘菜 ほか
原作:ma2『私たちが恋する理由』(シュークリーム「OUR FEEL」連載)
脚本:山田由梨 綿種アヤ 藤平久子
演出:湯浅弘章 吉野主 松浦健志
日本テレビ『3年C組は不倫してます。』
毎週火曜24:24~24:54放送
出演:莉子 杢代和人 秋田汐梨
ゆうたろう 田中美久 /
細田善彦 森香澄 矢柴俊博 /
竹財輝之助 酒井美紀 国仲涼子
企画:藤野良太
脚本:storyboardライターズチーム
伊東忍 中村允俊 木江恭
演出:松本花奈 池辺安智
Staff Credit
カメラマン:興梠真穂
ヘアメイク:GLEAM
スタイリスト:TAKURO
インタビュー・記事:満斗りょう
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