1st 写真集『As i』
現在(いま)と過去が共存した一枚に
物語をしたためて
約1400万人が生活する日本の首都・東京。この街ではとめどなく〈夢〉が動き続けている。〈夢〉を持ってこの地に来る者、手放す者、掴む者、そのどれもが泥臭くて美しい物語を秘めながら。何も知らずに足を踏み入れたこの場所で、仲間と出逢い、居場所を作り、〈夢〉を追いかけてきた吉野さん。それは決して簡単なことではなかったはず。〈夢〉に向かって生き続ける自分、故郷で無邪気に笑う自分、すべての日々を力に変えて、現在(いま)を闊歩する吉野さんの言葉の端々には、揺らぐことのない “I”を持つ凛とした姿がありました。
1st 写真集『As i』
2022年3月6日(日)発売 / 幻冬舎
-Intro-
撮影は故郷九州の宮崎で行なわれ、地元の自然や動物と戯れる姿、満天の星の下で思いにふける夜、童心に帰って公園で遊ぶひととき……など、ステージ上では見せない吉野北人の素顔の魅力が詰まっています。タイトルの『As i』(アズアイ)は、「どれも本当の自分」という気持ちで名付け、どの瞬間においても偽らない自分でいる事、そう生き抜いていくという決意が込められています。生い立ちから現在、未来までを語ったインタビューも含む充実の一冊です!
『As i』× 吉野北人
地元での撮影は初めてだったので、気合入れていろんな想いでやらせてもらいました。とは言え、変に肩に力を入れることなくリラックスしながら。地元だからこその柔らかい表情もできましたし、改めて「自然豊かな場所だな」と宮崎の魅力を再認識できました。こんな素敵な地元で撮影していただけて本当に良かったです。
故郷で仕事をするのは感慨深いものがありますよね。
なんだか「宮崎で仕事をしている」というのが不思議な感じでしたね。少しふにゃふにゃしちゃうと言いますか(笑)。東京だと「ピシッとしないと!」と思うんですけど、宮崎だと良い意味でそれがなくて(笑)。素の表情をいろんなパターンで出すことができたと思います。
九州から見た“東京”や“芸能界”という世界は
限りなく未知の世界だと思うのですが
吉野さんが夢のために動き出した
キッカケはなんでしたか?
僕、小さい頃からテレビっ子だったんですよ。家に帰ったら“家族みんなでテレビを観る”という習慣があったせいか、当時から“芸能界”にすごく憧れを抱いていたんです。音楽にもお芝居にも惹きつけられ続けていて、「いつかここに行きたい」という気持ちと「こうなるのかな」という想いが小さいながらにあったんですよ。そうやって過ごしていた時に、小学校のバスケの先生に「芸能人になったら」と言ってもらって。ただ、小中学校とバスケに熱中しだしてからは芸能界に入ることをそこまで考えないようになっていたんです。高校生になって将来のことを考え始めた時に「やっぱり東京に行きたい。芸能界に入りたい」と、自分の想いを再認識して。いろいろなオーディションを受けましたし、中には受かったものもあったんですけれど、どこか一歩踏み出せない自分がいたんです。そのタイミングでLDHのボーカルオーディションの存在を知って、迷うことなく大阪へ受けにいきました。
それが夢への一歩だったんですね。
東京で生活を始めた時のことを覚えていますか?
覚えています。宮崎とは全然違うんですよね。街並みはもちろん、人も多いですし、その“人”の感じも違いますし。当時の僕はLDHの大人の方たちを見て「わ~これが東京の大人か」と怖がっていた記憶があります(笑)。それまで芸能のレッスンを受けていたわけではなく、普通の学生から事務所に入ったので歌もダンスも周りについていけなくて。大人からの視線も言葉も、いろいろと押しつぶされそうになっていました。戻るところがないということ、地元ではなく東京にいるということ、そのすべてがすごく辛かったんです。
それでも“エンタテインメント”を続けようと
決意されて
いまでは、表現者として
メッセージを届けられている吉野さん。
上京したばかりの頃と今とでは
“表現”に対しての考え方は変わりましたか?
変わりましたね。東京へ出てきたばかりの頃は自分のことで精いっぱいで「全然できないな…」「もっと頑張らなきゃ」と、表現をすることに行き詰まりを感じていたんです。でも、いろいろとやらせていただく中で自分と向き合う時間も増えて。そうして成長しながら、やっと余裕が出てきたように思います。視野が広がって物事を客観的に見られるようになったんですよね。自分が求められていることや、お客さんからの見え方を意識し始めるようにもなって、お客さんとの関係性もすごく良くなったように思います。
自分の変化が、
ファンの皆さんとの関係性にも響いたんですね。
そうですね。僕、「芸能人だから」ではなく“吉野北人”という一人間を応援してくれる人、好きでいてくれる人がこんなにたくさんいるという事実が、普通ではまずありえないことだと思っているんです。決して当たり前ではないことなんだ、と。だからこそ「自分に出来ることをしたい」と心から思うようになって。応援してくださっている皆さんとより距離を縮めて、良い関係になって一緒に成長していきたいんです。僕が成長していかないと応援してくださる方も「もうこの子はいいや」と新しいところへ行きたくなってしまうじゃないですか(笑)。それを止めることはできないけれど、僕は自分のことを好きで居てくれる人たちに応援されたいと思うし、その人たちの期待に応えたいとも思う。もっといろんな表情を見せたいし、喜んで欲しいとも思う。いまはそうするためのアイデアがどんどん出てくるんですよ。そんな風にファンの皆さんと繋がれていることが、僕にとって楽しくて幸せなことなんです。
『As i』には「どれも本当の自分だ」という意味が
込められていると聞きました。
吉野さんご自身は「本当の自分はこうなのに」と
葛藤したことはありますか?
僕の所属しているTHE RAMPAGEはイメージとしては力強いグループだと思われているのですが、結成当初はそんな中に自分がいて大丈夫なのかと不安でした。キャラクターも顔も、前へ前へという感じではなかったので「どうしよう」と困惑したこともありましたし。でも、それがいまでは自分の強みだと言えるようになりました。あとは、周りの意見と自分の意見が合わないこともありましたね(笑)。「こうしたいのにな」と思うことも、そうはできない状況も。
自分の中で“やりたいこと”と“やるべきこと”
どう整理をつけるんですか?
まず大前提として、自分と他の人とでは絶対に考え方が違うので“自分の意見は自分がちゃんと言わないといけないな”と思いますし、その分相手側の意見も聞かないといけないと思っています。でも結局は「自分がどうなりたいか、どうしたいか」を伝えることが一番大事。だからこそ僕の場合はしっかりと意見を言葉にしながら、行動を通して自分の熱意を伝えるようにしています。
言葉と実行ですね。
“本当の自分”を大切にしている吉野さんにとって
ファンの皆さんはどんな存在ですか?
自分のことを応援してくださっている方たちで、好きでいてくれる方たち。そして恩返しをしたい存在、ですかね。もっともっと活動して、活躍し、皆さんに常に喜んでもらえる自分でありたいです。僕にとってファンの皆さんは活力であり、原動力。皆さんがいてくれるから「これをやりたい」「あれをやりたい」と、いろいろなアイデアを考えながら活動することができるんです。
そんなファンの皆さんに
『As i』が届くのが楽しみですね!
そうですね。この写真集でしか見ることのできない表情、そして宮崎のロケーションも含めて僕にとってもすべてが新鮮な一冊になりました。見ごたえのある写真がたくさん入っているので、一枚一枚を見ながら何かを感じ取っていただけたら嬉しいです。僕、写真ってすごく深いものだと思っているんですよ。
その心は?
写真や絵って静止画なんですけど、その一枚からいろんなことが連想されるじゃないですか。もしネガティブな気持ちになっているときに、この写真集を見て自分にぴったりとくる写真が出てきたら少しはポジティブな気持ちになってもらえるかな、と。今回はそんな想いと向き合いながら『As i』を作らせていただいたので、写真を見ているときだけでも、皆さんが何も考えずにポジティブな気持ちになってもらえたら嬉しいです。
確かに、写真には切り取られた物語が
潜んでいる気がしますね。
アイコンにもされている星の写真からも
すごく素敵な物語が連想されそうです。
あの写真、本当に素敵ですよね!自分でもすごく気に入っていて。ずっと星と撮りたいと思っていたんですけど、なかなか撮れるものじゃないじゃないですか。あんなに満天の場所に行く機会もないですし…。今回の写真集では、星だけでなく自分も入っている写真を撮ることができたので、一番好きな一枚になりました。
吉野北人(24)
よしの ほくと
1997年3月6日生まれ。
THE RAMPAGEのボーカル。
昼下がりの優しい時間を感じる佇まい、
その芯では一途な〈志〉が静かに燃え続けているDOER
1st写真集『As i』(アズアイ)
2022年3月6日(日)発売
仕様:
B5変型 / ソフトカバー / オールカラー / 208頁予定
本体価格:
特別限定版特製ポストカード付
(メイキング動画QRコード入り)
¥2,600+税
通常版(サイン入り特製写真応募抽選券付き)
¥2,400+税
撮影:田形千紘
発行:幻冬舎
Staff Credit
カメラマン:鈴木寿教
ヘアメイク:大木利保(CONTINUE)Oki Toshiyasu
スタイリスト:末廣昴大
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:吉田彩華