【市原隼人】『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマダブルチート 偽りの警官 Season2』追いかけるほどに増してゆく田胡悠人の〈孤独〉に手を伸ばし続けた主演・市原隼人の闘い

市原隼人

『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマ
ダブルチート 偽りの警官 Season2』
追いかけるほどに増してゆく
田胡悠人の〈孤独〉に手を伸ばし続けた
主演・市原隼人の闘い

命あるすべての者に脈々と流れる「原動力」の仮面をかぶった〈欲〉の血流。「自分は何者なのか」それさえ見失ってしまうほど混沌とした現代で、自身の〈欲〉に耳を澄ませて初めて「私ってこんな人間なんだ」と、気づくことがある。一方で、他者を欺き〈欲〉を〈欲〉で満たすチートな奴らもいる。彼らの手を掴んでしまったら最後。あなたが人知れずもっていた〈欲〉は、途端に《毒》へと姿を変えてゆく。〝普通〟じゃ生き残れない『ダブルチート』の世界を制するのは、純粋に〈欲〉を灯す者か、強い《毒》で自身と周囲を侵す者か···。さぁここに、華麗なる詐欺の闘いSeason2開幕――!

『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマ
ダブルチート 偽りの警官 Season2』

『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマ ダブルチート 偽りの警官  Season2』
©WOWOW テレビ東京

正義と悪を使い分けながら法では裁けない悪を裁くクライムエンターテインメントとして、次々に繰り広げられるハラハラ・ドキドキの展開が話題を呼んだ、「テレビ東京×WOWOW共同製作連続ドラマ ダブルチート 偽りの警官  Season1」。そのSeason2の主演を、市原隼人が務める。Season1では、交番勤務の警察官・多家良啓介(向井理)が、法では裁けない相手ばかりを狙う”詐欺師K”としての顔を持ち、法を超えて悪人を華麗に欺いていったが、市原演じるSeason2の主人公・田胡悠人は、なんと巨大詐欺組織を喰らう詐欺師。かつて海外拠点の特殊詐欺で逮捕された経験を持ち、出所後に詐欺会社・ライドクリーンに入り込む。圧倒的な詐欺の知識とセンスを武器に、成り上がっていく田胡の目的とは……。詐欺師たちの世界を舞台に、手に汗握るスリリングな本格クライムサスペンスが展開される。

-田胡悠人-

『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマ ダブルチート 偽りの警官 Season2』
©WOWOW テレビ東京

海外拠点の特殊詐欺経験を持つ詐欺師。
2年の刑期を終え出所後、ある目的のため
詐欺会社ライドクリーンへ入り込む。

『ダブルチート』の世界に
Season2から参加されるにあたり、
Season1をご覧になって参考にした部分や、
意識した部分はありますか?

Season1は拝見させていただきましたが、その世界に浸りすぎないよう意識していました。Season1の空気感や「何を伝えたいのか」「どのように魅せたいのか」という理念を感じ取ったうえで、Season2を創る意義を見出さなければならないと考えました。法を超えて華麗に人を欺く詐欺の展開を主軸としていたSeason1に比べ、Season2はより内面的な部分に着目した作品にできれば、と。Season1が築いてくださったステージをしっかりと受け止め大切にしつつも、過去を追いかけることなく、また新たな作品を生み出すような想いでSeason2に挑ませていただきました。

今回演じたのは、巨大詐欺組織を喰らう詐欺師。
田胡悠人の話し方や所作は、
どのように構築されましたか?

田胡を構築することは非常に難しかったのですが、あくまで《形》ではなく《感情》を作ることを重視し、その感情が赴くままに演じました。田胡の本質部分には拭い切れない傷や陰があり、日を重ねるごとに苦しみ、悲しみ、憎しみが増してゆく人物なんです。優しさも愛情も、膨らむと同時に歪んでしまうような。そんな田胡を演じるにあたって自分が一番しなければならない仕事は“彼の本質的な感情にとにかく寄り添うこと”だと思っていましたので、「視感的にどう見せるか」という表面的な部分はあまり考えていませんでした。

『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマ ダブルチート 偽りの警官 Season2』
©WOWOW テレビ東京

以前のインタビューで
「演じる役によって、自身のテンションも変わる」
とおっしゃっていましたが、
本質的に陰を抱える田胡を
演じている期間はいかがでしたか?

本番が近づくたびに言葉に表せない〈孤独感〉が襲ってくるような、声が出せなくなってしまうような、そんな感覚を感じていました。田胡は自身の陰の部分や過去の傷をバネとして、原動力を生み出している男。表面上は詐欺のセンスを発揮して生き生きしているように見えても、内面には拭うことのできないネガティブなものがあるんです。彼を追いかければ追いかけるほど正解が分からなくなり、息をするたびに敵が増えてゆく…撮影中はそんな〈孤独感〉が常に存在していました。こんな感覚は初めてでした。

物語が進んでいく中で、
田胡に成長や変化などはあるのでしょうか?

本作は成長しない人間の物語だと思っています。どんな経験をしても、どんなものを得ても、どんなものに感化されても、成長できない心の部分を吐き出すような物語。決して美しくはないけれど、誰もが人には見せたくない泥臭い部分を心の中に秘めていて、それを打破するために答えのない正解を求め続けていると思うんです。境遇は違えど、人に見せたくない部分を曝け出すような物語ですから、ご覧いただく方はご自身と向き合うキッカケになるかもしれません。

市原隼人

市原隼人

それこそ詐欺というのは、
人に見られたくない〈欲〉や〈弱さ〉に
付け入ることで成立しているもの。
作品に描かれている各々の〈欲〉や〈弱さ〉は
市原さんの目にどう映りましたか?

〈欲〉も〈弱さ〉も“人がもっていなければならないもの”だと思いました。それらがなければ人は成長しないし、生きていく希望も見出せないだろうな、と。誰かを好きになったり、誰かの力を借りたりするのも〈欲〉や〈弱さ〉があってこそですから。そう考えると、決してネガティブなものではなく、むしろ大切なものだと思うんです。ただ何かの拍子で、間違ったものに頼ってしまうと人生が一気に崩れてしまう。本作を通してその怖さを痛感しました。

自分の目で見極めることの大切さを感じますね。

はい。この作品に関わっていく中で「結局、自分も何かに欺かれているのかな」という気がしました。だからこそ、大量の情報や目に見えない噂を鵜呑みにするのではなく「24時間365日すべての瞬間が“人生の分岐点”である」という覚悟をもって、自分の物差しを大切に生きていかなければならないな、と。改めて“自分の生きる意義”というものを考えさせられました。

市原隼人

Dear LANDOER読者
『ダブルチート 偽りの警官 Season2』
From 市原隼人

1話から圧倒的な知識とセンスで成り上がっていく田胡の姿を追いかけながら、詐欺の華麗な手口や、欺き合いのテンポの良さを楽しんでいただける作品になっていると思います。そして全8話が進んでいく中で楽しむポイントも移り変わっていき、最終的には田胡悠人という人物の内面的な部分も感じていただけるのではないかな、と。作品の存在意義もどんどん見えてくると思いますので、是非最後までご覧くださいませ。

市原隼人

市原隼人

いちはらはやと

2月6日生まれ。
《芝居》が紡ぐ巡り合わせに心躍らせ、
創造の世界に熱い息吹を吹き込むDOER

『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマ
ダブルチート 偽りの警官 Season2』
テレビ東京/2024年10月6日スタート 毎週日曜 深夜1時50分~2時25分
テレビ大阪/2024年10月10日スタート 毎週木曜 深夜2時5分~2時35分
配信/各話地上波放送より1週間先行配信中!
配信先:広告付き無料配信サービス「ネットもテレ東」(テレ東HP、TVer)
▶テレ東HP:https://video.tv-tokyo.co.jp/
▶TVer:https://tver.jp/
出演:市原隼人
   内田理央 荒川良々
   淵上泰史 結木滉星 /
   升毅 羽場裕一 岩松了
   ベンガル 佐野 岳/
   橋本じゅん 伊藤淳史
   陣内孝則(特別出演) 向井理
脚本:𠮷田康弘 藤澤 浩和
監督:波多野貴文 河野圭太(共同テレビ)
音楽:諸橋邦行
チーフプロデューサー:堤口敬太(WOWOW)
           濱谷晃一(テレビ東京)
プロデューサー:小髙史織(WOWOW)
        木下真梨子(テレビ東京)
        本間かなみ(テレビ東京)
        元村次宏(東通企画)
        藤田結衣(東通企画)
製作:WOWOW テレビ東京
制作協力:株式会社東通企画

『WOWOW×テレビ東京 共同制作連続ドラマ ダブルチート 偽りの警官 Season2』
©WOWOW テレビ東京

Staff Credit
カメラマン: 鈴木寿教
ヘアメイク:小野和美
スタイリスト:大森裕行(VANITÉS)、福間友香(VANITÉS)
インタビュー・記事:満斗りょう
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