【山本千尋】ドラマストリーム『埼玉のホスト』冷徹で人間無関心な女vs人間味あふれるホスト集団埼玉の夜に火花がきられる!

山本千尋

ドラマストリーム『埼玉のホスト』
冷徹で人間無関心な女
vs人間味あふれるホスト集団
埼玉の夜に火花がきられる!

山本さんを語るとき、頭に浮かぶのは“閑雅”の文字。春夏秋冬、自他と対峙することで鍛えられる〈強さ〉のうえにこそ育つ、閑かに光る向上心は、日々、育ち続けるのだということを『女優・山本千尋』に教えてもらった。そんな、常に前進をとめない彼女が「新たな挑戦」と語った今回の作品。数々の鍛錬を経てアクションの世界で闘ってきた彼女が次に闘うのは、なんとも個性的なホストたち。夜の街で夢を纏う騎士たちと、数字と理論を纏う荒牧ゆりか(starring 山本千尋)の魅惑の勝負やいかに…!?

ドラマストリーム『埼玉のホスト』

ドラマストリーム『埼玉のホスト』

-Story-

数々の飲食店の経営を立て直し、業界では名の知れた人物である荒牧ゆりかは超優秀なコンサルタント。そんな中、ゆりかのもとに「歌舞伎町トップホストクラブからの買収危機にある、埼玉のホストクラブ“エーイチ”の経営を立て直してほしい」という依頼がくる。冷徹なゆりかはバシバシと「エーイチ」のダメな点を挙げていき、ナンバーワンホストを見つけるために “スカウト活動”に勤しむ。しかし遂に見つけた青年は「植物としか喋れない超奥手な農家の息子」! あらゆる策略を立てながら「エーイチ」を立て直すために奮闘するゆりかとホストたち。一方で、買収を企てる歌舞伎町No.1ホストにはある秘密があり・・・。「埼玉のホスト」と「人を信用しない女」が送る新しいラブストーリー&青春コメディ!

-荒牧ゆりか-

埼玉県内の数々の飲食店を立て直してきた超優秀なコンサルタント。「人を信用するより、数字を信じる」がモットーな冷徹な性格。ある目的から埼玉限定でコンサルの仕事をしている中、匿名の依頼主からホストクラブ「エーイチ」の再建を依頼され、「エーイチ」を立て直すために奮闘する。

ドラマストリーム『埼玉のホスト』

荒牧ゆりか × 山本千尋

いままではアクションありきの役をいただくことが多かったのですが、今回はどちらかというと真逆なタイプの役で、私にとって挑戦の役でした。あれだけ長いセリフをいただいたのも初めてでしたし、関西出身の私が埼玉県の作品の主演をやらせていただけたことも、すごく嬉しかったです。年下の男性出演者が多い現場も初めてで、座長として「支援しよう」という意識ではなく、「彼らと一緒に成長しよう」という気持ちで現場にいたように思います。木村了さんなど、ベテランの方たちに甘えながらお芝居ができる恵まれた環境で、感謝を感じる日々でした。

ベテランの方から、若手の方まで
さまざまな方のお芝居に触れられる
現場だったんですね。

そうですね。出演者だけでなくスタッフの方たちも若い方が多く、プロデューサーの杉田さんも初のプロデュース作品ということで、フレッシュな雰囲気のなか、みんなで熱意をもって作りあげていく現場でした。「絶対に良いものを作りたい!」というそれぞれの意志を持ち寄って、なにか引っかかることがあれば、どんなに些細なことでもみんなで話し合うようにして。そういった仲間たちと出会えたこともすごく嬉しかったです。

そんな仲間たちと作りあげた今作、
どんなドラマになりそうですか?

まず、この作品のテーマにもなっている「中途半端」という言葉。「中途半端」だからこそ生まれる、それぞれの葛藤や絆の深まり、仲間への想いなどを描いた作品になっていると思います。私、10代の頃に木村了さんが出演されていたドラマをたくさん観ていたのですが、登場人物みんながワクワクしていて一生懸命で、なおかつ面白い印象があったんです。今回、脚本をいただいたときに「そのようなドラマを作ることができるんじゃないか!」とワクワクしたのを覚えています。「真面目にバカをすることほど、楽しいことはないな」と思いながら撮影に臨んでいました。

ドラマストリーム『埼玉のホスト』

「真面目にバカをする」素敵な言葉です。
福本大晴(Aぇ!group/関西ジャニーズjr.)さんとの
初共演についても教えてください。

福本くんは同じ関西出身の男の子で私より年下なのですが、彼自身の繊細さが武器となって、誰よりもまっすぐに、お芝居に対して真面目に挑んでいた気がします。「自分はそこまでドラマの経験がないので…」とおっしゃっていたのですが、私たちからするとそんな彼の姿勢が「芝居を作る環境ってこういうものだよね」と教えてくれたといいますか。自分がお芝居をはじめた頃の気持ちを思い出させてくれました。ただ、オフのときは関西弁バリバリの男の子(笑)。最初からフレンドリーに話しかけてくださったおかげで、現場がすごく明るくなりました。私は彼のことを『埼玉のホスト』のいちばんのヒロインだと思っているので、新しい風を吹かせてくれて感謝しています。

楽駆さんとの初共演はいかがでしたか?

楽駆さんは少し抜けているけれど(笑)、いちばん大人な方。『ゆりか』というキャラクターの人生の半分を支えてくれている、といっても過言ではないような存在の役だったので、お芝居を通して伝わってくる落ち着き加減に安心感をもらっていました。楽駆さんの繊細な一つひとつの表情が、ゆりかと楽駆さん演じるゲンジのキャラクター同士の想いを自然に引き寄せてくださっていて。福本さんも楽駆さんも、ご一緒できて良かったと思えるお二方でした。

個性的で魅力的なキャストの方々との現場で、
起きたハプニングはありましたか?

よくNGを出してしまったのは、私の笑いすぎです(笑)。共演者で芸人の守谷(守谷日和)さんが、たった一行のト書きをものすごく膨らませて面白くしてくださっていたのですが、そもそもゆりか自体があまり笑わない役なので、少しでも笑うとNGになってしまって…(笑)。芸人さんの才能を体感する現場でした。守谷さんに加えて木村さんも笑わせにくるので、それを我慢するのが本当に大変でした…(笑)。

山本千尋

超優秀なコンサルタントであるゆりか、
淡々としている女性なのかと思うのですが、
感情表現の部分で意識したことはありましたか?

ゆりかは、まさに「淡々と」が強い人でした。放つ言葉の一つひとつに間違いがなく、すべてが正論なコンサルタントなので、その正論に説得力をもたせるための振舞い方に注力しました。「まずは知識をもたなければ!」と思い、勉強をするところからはじめ、どこに立っていても「バリキャリの女性なんだな」と思ってもらえるように、スーツとピンヒールを纏ってビジュアルイメージを意識していきました。

今回コンサルティングをするのは“ホストクラブ”。
初めて覗いたホストの世界はいかがでしたか?

『埼玉のホスト』が決まって、生まれて初めてホストクラブを体験させていただきました。実際にホストの方々に接客いただいたときに、まるで百貨店でサービスを受けているかのような心地よさを感じ感動しました。皆さんがすごく丁寧に、お客様に対して「楽しませよう」という気持ちをもたれているのが伝わってきて。女の子たちが気持ちよくなって、またホストクラブに行きたくなる気持ちがすごく分かりました。

『埼玉のホスト』の「エーイチ」とは
違う部分も見えてきたり…?

まさにそうです。良い意味で、今回の作品に出てくる男の子たちとは違っていて(笑)。本物のホストの皆さんに影響されないように、彼らには「こういう見学をしてきたよ」という報告は伏せておきました(笑)。ホストクラブへ行ったことで、私自身はホストという職業への愛着がすごく湧いてきたので、「この人たちに自分たちができることがあるのであれば、良い作品にしてこの業界のことを届けることだ」という想いが強くなったように思います。

山本千尋

いままでの作品に比べ、
コメディー色の強いところも
挑戦だったかと思うのですが、
コメディーならではの難しさはありましたか?

私、コメディーってアクションと同じくらい難しいと思っていたんです。相手の呼吸を読むところ、面白さを狙うと面白くならないところなど、そのバランスが本当に難しそうだな、と。ただ、そこに関しては男性キャスト陣が本当に素晴らしい才能をお持ちだったので、たくさん助けていただきました。加えて、撮影前に2日間のリハーサルをいただけたのも、私としてはとてもありがたくて。その2日間で「この一ヶ月一緒にいたよね」と思えるほど仲を深めることができたので、最初から最後まで本当に恵まれた環境で撮影をさせていただきました。撮影中にプロデューサー陣の笑い声が聞こえてくるのが嬉しかったです(笑)。

Dear LANDOER読者
From 山本千尋
ドラマストリーム『埼玉のホスト』

近年は私の役柄もあり(撮影中に)落ち込んでしまう瞬間も多かったのですが、今回に関しては、落ち込んだとしても「また明日みんなに会える!」と、活力をいただける現場でお芝居をさせていただきました。もちろん楽しいだけがすべてじゃないけれど、「楽しいことが一番!」と思うことのできるお仕事に参加できたことがとても幸せで。ゆりか自身は“人を信用しない女”ですが、自分が心を開けば、その分だけ向こうも心を開いてくれるのが“人間関係”なのだと気づき、山本千尋としてもひとつ成長できたように感じています。ドラマの回を重ねるにつれて、ときめきシーンも出てくるのでそちらも楽しみにしていただけたら嬉しいです。ときめきシーンに慣れていない者同士、アクションでいう手合わせのような感覚で、たくさん話し合いながらキュンキュンを作りあげました(笑)。この作品がたくさんの方に届きますように。

山本千尋

山本千尋(26)

やまもと ちひろ

1996年8月29日生まれ。
どの作品、どの瞬間からも、
千磨百錬の健やかな花香が降り注いでくるDOER

ドラマストリーム『埼玉のホスト』

ドラマストリーム『埼玉のホスト』
TBS系 毎週火曜深夜 25:00~25:30(一部地域を除く)

出演:山本千尋
   福本大晴(Aぇ!group/関西ジャニーズjr.) 楽駆 ほか
脚本:伊吹 一

Staff Credit
カメラマン:田中丸善治
ヘアメイク: 清水恵美子
スタイリスト: 岡本純子
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:古里さおり