【齋藤飛鳥】ドラマイズム『マイホームヒーロー』大切にしたのは〈愛〉への意識とめどない〝家族愛〟が「零花」への道しるべ

齋藤飛鳥

ドラマイズム『マイホームヒーロー』
大切にしたのは〈愛〉への意識
とめどない〝家族愛〟が「零花」への道しるべ

「幸せ」って、実はとても脆くて、流動的なもの。「幸せになりたい」と積み上げて、「幸せでありたい」と努力をしなければ、いつの間にか指の隙間からこぼれていってしまう。当たり前に感じていた「幸せ」が、誰かからの〈愛〉の上に成り立っていたものだと気づいたのはいつだっただろう。幼い頃の断片的な記憶の中に確かに存在する、陽だまりのような穏やかな瞬間。鮮明には覚えていなくとも、あたたかかったことは心が覚えている。「幸せ」を守り、とめどない〈愛〉を注ぎ続ける、鳥栖家のヒーロー・哲雄。大切な日常を守るため、ひとつの罪を犯した彼にそっと微笑むのは “天使”か“悪魔”か――

ドラマイズム
『マイホームヒーロー』

ドラマイズム 『マイホームヒーロー』

「娘よ、君の彼氏を殺しました…」日常崩壊!?
ノンストップファミリーサスペン
ス大ヒットコミック、ドラマ&映画で“禁断”の実写化!
「マイホームヒーロー」

「ヤングマガジン」で現在大人気連載中の漫画『マイホームヒーロー』が、 佐々木蔵之介、高橋恭平(なにわ男子)、齋藤飛鳥、木村多江ら豪華キャストが集結し、連続ドラマと映画で異例の同時製作となる実写化が決定!愛する家族とただ平穏に暮らしていくことだけが生きがいだった、ごく普通のお父さん“鳥栖哲雄”は、ある日、娘の彼氏を殺して〈殺人犯〉になってしまう…。一線を越えてしまった哲夫を待ち受けるのは、冷徹で残忍な“闇社会の犯罪組織”だった―。“娘を守るために”殺人犯になった父。夫の秘密を守り、支える妻。そして何も知らない娘。推理小説オタクの“ただのおじさん”は、家族を守るために命を懸けた絶対に負けられない闘いに挑む―!鳥栖哲雄は“家族のヒーロー”か、それとも“ただの犯罪者”か…サラリーマンVS犯罪組織。次々に巻き起こる日常ではありえない!常軌を逸した展開に…お父さん、毎週大ピンチ!?1秒たりとも目が離せない!怒涛のノンストップファミリーサスペンスがこの秋、禁断のドラマ化。穏やかで大切な日常が突然の悪意によって壊されそうになった時…目の前に突如現れた厳しすぎる試練をどう乗り越えるのか。息を呑むジェットコースター級の急展開と、その結末にご期待ください。

-鳥栖零花役-

鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)と歌仙(木村多江)の一人娘。
大学一年生で進学とともに一人暮らしをはじめた。
初めての彼氏ができたが、父親には内緒にしている。

齋藤飛鳥

『マイホームヒーロー』
×
齋藤飛鳥

実は、この作品のお話をいただいているときに、ちょうど『マイホームヒーロー』の漫画を読まれていたスタッフさんが通りかかって「絶対にやったほうがいいよ!」と、推してくださったんです。よくよく聞いてみたらすごく人気の漫画で、他のスタッフさんたちも何人か読まれていたようで。そんな大人気の作品からお話をいただけて大変光栄でしたし、私の好きなジャンルの作品でもあったので、しっかりと原作を読み込んで撮影に臨みました。

まさかの偶然ですね(笑)!
“禁断”の実写化、と謳われている今作ですが、
原作を読まれていかがでしたか?

まず、とにかく面白かったです。と同時に「これをどうやって映像にするのかな」と、考えました。脚本を読んでも想像がつかないほど、実写化が難しそうな描写が出てくる原作だったので、どういった方法で撮影をするのかワクワクしましたし、実際に現場で血糊をつけられているキャストの方々を見て「こうやって撮っていくのかな?」と想像するのがすごく楽しかったです。

漫画とはまた違った届き方、楽しみです。
今回演じるのは、鳥栖家の愛娘・鳥栖零花。
零花を演じるうえで大切にしたことは何でしたか?

この作品には、サスペンス、ミステリーなどいろいろな要素が含まれているのですが、どのシーンにも、必ず根底に〈愛〉があるんです。特に零花ちゃんは両親からたくさんの〈愛〉を受けて育った子だったので、そこの意識はかなり大切にしました。〈愛〉を大切に、家族に愛されていることも、家族を愛していることも忘れずに。その意識が芝居にプラスに働いていたらいいな、と思っています。

演じてみて「難しい」と感じた部分はありましたか?

「哲雄、どうなっちゃうの?」と、重たい雰囲気が漂う作品のなかで、零花ちゃんが出てくるシーンは、ほっこりしたり、「クスッ」と笑ったりできるシーンが多いんです。そこにこの作品における彼女の役割があると感じて、作品の雰囲気が重くなりすぎないよう空気を軽くすることを意識していました。蔵之介(佐々木蔵之介)さんや監督に、お芝居の間合いやテンポを細かく教えていただいたおかげで、難しさにつまずくことなく、楽しく撮影に臨めました。

零花はアクション的な難しさより、
感情面での難しさがある役のように感じたのですが…

零花ちゃんは自分の父親が“人を殺した”という事実を知らずに生活をしているけれど、私自身は知っていることなので、知っているものを知らないものとしてお芝居をする難しさはありましたね。あとは、観てくださる皆さんへの映り方にも気をつけるようにしていました。視聴者の皆さんは哲雄の行いを知っているので、あまりに零花ちゃんがマヌケすぎるとイライラしちゃう方もいるかもしれないな…と(笑)。何も知らない、ちょっと抜けている零花ちゃんなりに空気を読みながらお芝居ができたらいいな、と思っていました。

齋藤飛鳥

緊張感がありながらも
ひしひしと〈愛〉を感じる鳥栖家のシーン。
現場はどのような雰囲気でしたか?

皆さん本当に一流の方ばかりだったので、撮影もテキパキ、サクサクと進んでゆく現場でした。蔵之介さんと初めてご一緒させていただいたのですが、どうやら事前に私のことを調べてくださっていたようで、いろいろと質問を投げかけてくださって。私に寄り添ってたくさん会話をしてくださり、とても嬉しかったです。多江(木村多江)さんもすごく可愛がってくださって、最初から「飛鳥」と呼んでくださったり、「私の娘こんなにすごいのよ」と、スタッフさんに言ってくださったりして。すぐに距離を縮めてくださったおかげで、スッと役に入ることができました。本当の母親のようなあたたかさを感じましたね。

作品のイメージとは一変、
あたたかい空間での撮影だったんですね。

私自身、自分からあまり話さないほうなので、皆さんがお話しているのを近くで聞いてほっこりしたり、一人で笑ったりしていたのですが、そんな私に気づいた皆さんがツッコんでくださる現場で(笑)。「会話に入らなきゃ」とか「ちゃんとしなきゃ」とか、自分を作る必要がなく、自然体の私を皆さんが受け入れてくださったのですごく助かりましたし、終始和やかな空気の現場でお芝居することができました。

齋藤飛鳥

鳥栖家の哲雄と歌仙は、
齋藤さんにはどう映りましたか?

父・哲雄さんは決して威厳のあるタイプの父親ではないけれど、原作同様、実はものすごく冷静で頭の回転が速い人。ただ、その博識さをひけらかすことなく、なんならちょっと抜けているように見えるほど人が良いんです。人としても父としても素敵だと感じましたし、蔵之介さんにぴったりだと思いました。母・歌仙さんは、原作、ドラマ、どちらにおいても冷静で賢く見えるのですが、実はすごく抜けているし、突拍子のないことを言う一面をもつ人なんです。そんな歌仙さんの存在が哲雄さんの助けになったりもして。とにかく夫婦としてのバランスが抜群でしたし、蔵之介さんと多江さんが並んだときの画の感じや空気感のハマり具合がバッチリで、お2方が演じたことも含め、素敵な夫婦だと思いました。

夫婦の掛け合いもとても面白いですよね。
映画と同時制作の今作、
映画への意気込みも教えてください。

きっと原作ファンの皆さんも「どこまで描かれるのだろう?」と、思われていると思います。ドラマからものすごくこだわって作られていますし、細かいところまで原作に近づけて映像化されているので、これが大きなスクリーンで、となったときにどれほどの迫力になるのか、私自身とても楽しみです。サスペンスだけれど怖い作品ではないので、映画館で観終わったあとにどんな感情になるのかも楽しみにしているポイントです。

齋藤飛鳥

新たな角度から〈家族〉を描いている今作。
作品を通して、齋藤さんが改めて
〈家族〉について考えたことはありましたか?

この作品の撮影期間が、ちょうど私がグループを卒業したり、自分の環境が大きく変化したりしていたタイミングだったので、不思議と家族や親について考えることが増えていた時期と被っていたんです。いつ何が起こるか分からないのは、作中だけでなく現実世界も同じ。そう考えたときに、私も零花ちゃんのように家族の誕生日や記念日を手の込んだものでお祝いしてきたらよかったな、と思いました。これからはお祝いごとのタイミングで、いままでよりも大きなアクションを起こしていきたいと思っています。

とっても素敵だと思います。
零花はちょっぴり反抗的な子でもありますが、
齋藤さんにもそんな時期はありましたか?

反抗期という反抗期はないのですが、実家で暮らしながら仕事をしていた時期は、仕事が終わって家に帰る前に「今日は疲れているので、何も話せません」と、メッセージを送っていた時期がありました(笑)。母とはいまでもよくメッセージのやり取りをしますし、父も作品が決まったり、何かニュースが出たりしたときには連絡をくれるんです。娘のことが大好きで、私のやることはすべて追いかけてくれる家族で。母はSNSがあまり得意ではないのですが、分からないなりに兄に教えてもらいながら、私が載っている写真やファンの方が作ってくださった動画を全部チェックしてくれているみたいです。

Dear LANDOER読者
ドラマイズム『マイホームヒーロー』
From 齋藤飛鳥

「このシーン、どうやって映像化するんだろう?」と思うようなシーンも、本当に見事に再現されていて驚きました。そして、出演されている俳優陣の皆さんがすごい方ばかりで、漫画で読む良さとはまた違って、実際に動いている迫力をしっかり感じていただけるんじゃないかと思います。人によって感情移入できる役柄がまったく違う物語だと思うのですが、どの視点から見てもそれぞれの楽しみ方ができるはず。サスペンス要素、哲雄さんの巧妙なトリック、家族愛など、いろいろな感情を抱きながら、〈愛〉のある作品を楽しんでいただけたら嬉しいです。

齋藤飛鳥

齋藤飛鳥

さいとう あすか

8月10日生まれ。
他者への想像を妥協しない〈温情〉を翼に込めて、
優しい羽風で人々の心に“ときめき”を巻き起こすDOER

ドラマイズム 『マイホームヒーロー』

ドラマイズム『マイホームヒーロー』
2023年10月24日(火)よりMBS / TBSほか 29局で全国放送決定!

詳しいOA情報はこちらから(https://www.mbs.jp/mhh_drama/onair.shtml

原作・漫画:
山川直輝・朝基まさし『マイホームヒーロー』
(講談社「ヤングマガジン」連載)

出演:
佐々木蔵之介  高橋恭平(なにわ男子) 齋藤飛鳥 
淵上泰史 内藤秀一郎 音尾琢真
/ 吉田栄作(特別出演) 木村多江

監督:青山貴洋 棚澤孝義 山本大輔 森裕史
脚本:櫻井剛 船橋勧
主題歌:THE ORAL CIGARETTES「YELLOW」
    (ポニーキャニオン)

『映画 マイホームヒーロー』
2024年3月8日(金) 全国公開
配給:ワーナー・ブラザース映画

Item Credit
ベスト ¥53,900
シャツ ¥40,700
スラックス ¥41,800
以上3点すべて(PONTI/MAEDA DESIGN LLC.)
チョーカー ¥34,100(ODAKHA/S&T)
ピアス ¥132,000(sharanpoi)
リング(右手薬指) ¥66,000
2連リング(左手薬指小指) ¥33,000
リング(左手小指) ¥68,200
以上3点すべて(Adlin Hue)

〈お問い合わせ先〉
MAEDA DESIGN LLC. (03-6280-4408)
S&T (03-4530-3241)
sharanpoi (sharanpoi.com)
Adlin Hue (adlinhue.com)

Staff Credit
カメラマン:田中丸善治
ヘアメイク:秋鹿裕子(W)
スタイリスト:市野沢祐大(TEN10)
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:古里さおり