木ドラ24「25時、赤坂で」
固く閉じ込めた〈本心〉を
まっすぐな想いがほどいてゆく
〝違い〟が、互いの〝救い〟に変わる恋物語
自分と違うものをもっている人は魅力的。彼らの一挙手一投足に心を揺さぶられ、気づけば離れられないところまで想いが侵食してくる。刺激的だと感じる〝違い〟は、今までの自分の固定概念や生き方を揺らがしてくるかもしれない。でもどうぞ、お気に召すまま揺らがして。あなたが変えてくれた私の一部が、私をここから救い出してくれるかもしれないから。待ち合わせは、25時、赤坂で――
木ドラ24「25時、赤坂で」
―introduction―
原作は、on BLUEで連載中の夏野寛子による同名作。累計120万部超えで、BLアワード2023ではWランキング(シリーズ部門、ドラマCD部門)1位を受賞した超人気作品。「“ボーイズラブ(BL)”カップルを演じる俳優同士が、リアルでも恋愛関係にあったら…?」という夢物語を叶え、SNS上では「私もこの世界線でファンやりたかった」「100回は読んでる」「映像化してほしい」との声が続出した話題作を実写ドラマ化。そして今回、台湾発のLGBTQコンテンツに特化した動画配信サービス「GagaOOLala(ガガウララ)」の特別協力も決定し、国内放送と同時に世界配信も予定。
-あらすじ-
新人俳優の白崎由岐はオーディションでチャンスを掴み、大学の先輩で人気俳優・羽山麻水が主演するBLドラマの相手役として共演することに。初めての大役を前に焦燥感に駆られ思い悩む白崎だったが、羽山の提案で二人は撮影が終わるまでの間、“役作りのための恋人関係”を結ぶことになり―――!?私生活の二人の疑似恋愛はどんな結末を迎えるのか…芸能界、俳優同士の恋愛を切なく美しく描くラブストーリー!
羽山麻水役
駒木根葵汰
×
白崎由岐役
新原泰佑
原作『25時、赤坂で』
×
駒木根葵汰 新原泰佑
LANDOER:超人気マンガである『25時、赤坂で』。原作マンガを読まれて感じた、作品、そして、それぞれの役の魅力について教えてください。
新原泰佑(以下、新原):僕はもともとマンガやアニメが好きなので、「自分が演じるなら…」を考えつつ、『白崎由岐』が秘めている“マンガの登場人物としての面白さや魅力”についても、ワクワクしながら読ませていただきました。作品全体に感じた最初の印象は「人間ドラマがしっかりと描かれている」ということ。ベッドシーン多めの作品ではあるのですが、一方でとても繊細に“人”が描かれているんです。人間ドラマの緩急がハッキリしているBL作品だと思いました。
LANDOER:画もとても繊細で、人の儚さや切なさが伝わってくる作品ですよね。演じられる、白崎由岐に関してはいかがでしたか?
新原:白崎は、とても動物的で本能のままに動く人。言いたいことがあったら相手が誰であってもバッサリと言うのが彼の魅力であり、足枷にもなっていると僕は思っていて。〈まっすぐさ〉が白崎の人間性であると同時に、「すべてを理解しないと芝居ができない」といった悩みにも繋がっているんです。僕も芝居をする際、できる限り経験して演じたいタイプですし、白崎が『昼のゆめ』(作中の出演ドラマ)で演じる拓海に対して悩んでいるように、僕も白崎に対して悩んでいたので、彼に強く共感し「この人と人生を歩みたい」と思ったことを覚えています。
LANDOER:まっすぐな白崎が繊細な感情に振り回される、その戸惑いの描写にも胸をくすぐるものがありますよね。
新原:そうですね。今回、原作からドラマになるにあたって、オリジナルストーリーとして描かれている部分もあるのですが、白崎の繊細な感情や戸惑いを脚本家の先生が丁寧に書かれていると感じたので、そこを余すことなく大切に演じたいと奮闘しております。
駒木根葵汰(以下、駒木根):実は僕、一巻を読み終わるのにとても時間がかかったんです。ドキドキしながらページを開けては閉じて、を繰り返し、大切にじっくりと読みたくなるような作品で。時折、羽山に「ずるいな」と思いながら読み進めていきました。羽山は、誰からも嫌われないよう周りの目や全体の空気を肌で感じて、誰ともギクシャクせずに生きていける器用すぎる人。それが羽山の良さであり、悪いところでもあって。僕にはそんな羽山がとても切なく見えたんですよね。ましてや、世間を気にしながら生きなければならない“人気俳優”。いろいろな彼の思いを感じながら、原作を読ませていただきました。
LANDOER: 自分と同じ職業・俳優を演じることへの難しさはありましたか?
駒木根:どちらかというと、同じ職業だからこそ分かる部分や想像しやすい部分が多かったです。僕の周りの俳優やアーティストの方々と一緒にお話ししていると、羽山と同様「生きづらいのかな」と、感じることもあって。直接お聞きしたわけではなく、あくまで僕が感じているだけなのですが。そういった部分は自分に落とし込んで、今回の羽山の役づくりの参考にさせていただきました。
LANDOER:現実とドラマが交錯する設定の本作ならではの役づくりですね。白崎とは正反対の羽山。ふたりが出逢い、関係が深まっていくのは不思議であり、必然な気もします。
駒木根:自分とは正反対の“心をしっかりもって、どんな相手であろうとちゃんと言葉を届ける白崎”と出逢い、どんどん彼に心惹かれていく、そんな羽山の想いがとても美しく描かれているストーリーだと思いました。
羽山麻水と駒木根葵汰、
白崎由岐と新原泰佑、
共鳴したそれぞれの魅力
LANDOER:おふたりが思う、互いの役の魅力を教えてください。
駒木根:白崎の魅力は“実直なハングリー精神”かな、と思います。日常生活でも、目上の人に対して強く言えなかったり、自分の気持ちを上手く伝えられなかったりすることって割と多いと思うのですが、白崎は自分の気持ちをちゃんと自分の言葉で伝えられる青年なんです。そしてその言葉一つひとつに〈芯〉がしっかりと通っている。それは本当に素敵な魅力だと思います。
LANDOER:演じられている新原さんについてはいかがですか?
駒木根:新原くんと白崎は似た魅力をもっていると思っています。現場で分からないことが出てきたときに、新原くんが監督やプロデューサーさんに自分から相談しに行っている姿を見ていると、「白崎っぽいな」と感じるんです。
新原:僕、白崎が役者として悩んだり、恋愛に悩んだりするたびに自分も一緒に葛藤してしまうことがあり、現場で監督やプロデューサーさんにお話を聞きに行っては、お時間をいただいてしまうことが多くて。そんなときでも駒木根くんは何も言わず、ただずっと見守っていてくれるんです。嫌な顔ひとつせず、本当にただただ待っていてくれて、僕が「すみません」というと、笑顔で「大丈夫だよ」と言ってくれて。その包容力やあたたかさが駒木根くんの魅力であり、羽山の魅力にも共通していると感じます。とても器用に、達観して白崎を見守っている羽山は駒木根くんだからこそできるんじゃないかな、と。
W主演で手を繋ぎ、物語を駆け抜ける、
複雑なストーリー構成の撮影裏
LANDOER:『昼のゆめ』という、劇中劇があるのも本作の設定ならではですが、それぞれの役を演じながらさらに重ねて芝居をする、というのはどういった感覚ですか?
駒木根:日々パニックになりながら演じています(笑)。この作品は1話から4話に出てくる会話が後々の伏線になっていたりもするので、台本を最後までしっかりと理解したうえでお芝居をしなければ繋がらなくなってしまうシーンもあって。劇中劇の撮影に伴う白崎と羽山の関係性の変化によって、「これは羽山の気持ちなの?」「羽山が演じる涼二の気持ちなの?」と、徐々にどちらの気持ちのシーンなのかが分からなくなってくるのが、『25時、赤坂で』という作品の肝だと僕は思っているんです。だからこそ、常に「今ここは何をしているんだっけ?」「この段階では何が起こっていて、今、羽山自身はどんな気持ちなんだっけ?」と、考えながら撮影に臨んでいます。
新原:演じ分けは正直大変なのですが、僕ら自身が分からないままやり続けてしまうと、視聴者の皆様を置いていってしまうことになりかねないので、観てくださる方が「今は白崎」「これは、拓海…?」と、少しでも考えを整理できるように、お互いまずは、羽山と白崎をしっかり演じることを意識しています。シーンが変わるごとに「ここはこうだよね」と確認し合ったり、セリフを読み返し合ったり、そういった話し合いに時間をかけている気がしますね。
Dear LANDOER読者
木ドラ24「25時、赤坂で」
「 まっすぐに自分をさらけ出す白崎、
“ずるさ”を散りばめる羽山、
反対色すぎる2人の読み解けない会話劇を見守って 」
LANDOER:現時点での、自分の役の好きなセリフや印象に残っているセリフはありますか
新原:いくつかあるのですが、なかでも「役のためにできることは全部しておきたい」(第1話)というセリフには特に共感しました。このセリフをキッカケに「白崎って、僕と似ているかも」と、感じることができたんです。僕も白崎も、舞台のアンサンブルやエキストラといった役者としてのスタート自体が似ているため、もともと彼の気持ちに共感できていた部分は多かったのですが、このセリフを通してさらに白崎と共鳴できた気がします。
駒木根:羽山は後半になるにつれて重要になるシーンが増えてくるので、楽しみにしていて欲しいです。割とすべてのセリフに羽山の“ずるさ”が隠れていると思います。一言一句、その“ずるさ”を感じてもらいつつ、目を離さないでいただけたら嬉しいです。
木ドラ24「25時、赤坂で」
テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち
テレビ北海道、TVQ 九州放送
BSテレ東、BSテレ東4K
毎週火曜深夜 24:00〜24:30
出演:駒木根葵汰 新原泰佑
宇佐卓真 南雲奨馬 福津健創
今川宇宙 篠原悠伸
/橋本淳 片山萌美
原作:夏野寛子『25時、赤坂で』(祥伝社 on BLUE COMICS)
監督:堀江貴大 川崎僚
脚本:青塚美穂 阿相クミコ
ハッシュタグ:#ドラマ25時赤坂で
Staff Credit
カメラマン: 興梠麻穂
ヘアメイク:【駒木根】吉村健 /【新原】岩村尚人(SPIELEN)
スタイリスト:【駒木根】千葉良(AVGVST)/
【新原】秋山貴紀
インタビュー・記事:満斗りょう
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