【池田匡志】スーパー戦隊シリーズ『王様戦隊 キングオージャー』〈声〉で語り〈芝居〉で魅せる〝二刀流〟の表現と対峙して「見つけたいもの」

池田匡志

スーパー戦隊シリーズ
『王様戦隊 キングオージャー』
〈声〉で語り〈芝居〉で魅せる
〝二刀流〟の表現と対峙して「見つけたいもの」

「自分の声が苦手だった」そう話す彼にやってきたのは、[語り部]の役。自分の“苦手”が、自分の“魅力”に生まれ変わる瞬間、人はさらなる進化を遂げるもの。土の中、冬を乗りこえ美しい花が咲くように、難しい挑戦の先にほど新しい自分が待っている。チャンスを掴むって、きっとその繰り返し。「掴んだチャンスを全力で吸収しよう」と、まっすぐに対峙を続ける彼の〈想い〉が、その声にのり未来へ放たれる瞬間を、私たちは目の当たりに…いや、耳当たりにしている!

スーパー戦隊
『王様戦隊 キングオージャー』

-Introduction-

圧倒的な強さの象徴である≪王様≫。あるとき、「チキュー」で暮らす人々に、地帝国「バグナラク」が襲いかかる。そんな世界の平和を乱す敵を倒すために集結したのは、超キャラが濃い≪王様≫たち!工業の国「シュゴッダム」の“自称”王様・クワガタオージャー、ITテクノロジーの国「ンコソパ」の国王・トンボオージャー、芸術と医療の国「イシャバーナー」の女王・カマキリオージャー、氷雪の中立国「ゴッカン」の国王・パピヨンオージャー、農業の国「トウフ」の王殿・ハチオージャーの5人!王の証でもある変身剣≪オージャカリバー≫や、変形盾の武器≪キングズウエポン≫を手にして戦う≪王様≫ヒーローたち。彼らは、かつて「チキュー」を守っていたという昆虫型機械生命体守護神≪シュゴッド≫たちが合体した最強ロボ≪キングオージャー≫に乗って敵と戦う。その名は王様戦隊キングオージャー!

-スパイダークモノス/ジェラミ―・ブラシエリ-

2000年前に人類を救った6人目の英雄である父と、バグナラクである母の間に生まれた謎の男。「語り部」として長きに渡ってチキューの歴史を伝承し、人間とバグナラクの戦いを止めるために自ら王になる決意をする。人間とバグナラクの味方のようでどちらの味方でもなく、さらに手品のような表現や、真意を行間に隠した文学的な話し方をすることから周囲に敵対心や誤解を与えやすい。右腕はバグナラクのそれであり、体内で強靱な糸を作り出す特殊能力を持っている。糸を巧みに操って重い物を持ち上げ、建物を伝って街中を縦横無尽に移動することも可能。「全てを統(す)べて、世界の運命(さだめ)を定める」王鎧武装でスパイダークモノスに変身し、相手を手玉に取るように翻弄する“トリックスタイル”で戦闘!クモのように壁や天井を駆け巡り、銃型の武器ヴェノミックスシューターを使った多彩なポイズンショットやフェイクショットを得意とする。

スーパー戦隊シリーズ × 池田匡志

最初、『キングオージャー』への出演が決まった時は、「嬉しい」というより、とにかく呆然としていました。事務所で出演決定の報告を聞いたのですが、台本などがまだ手元にない状態で実感が湧かなかったんです。そこから時間が経つにつれて、だんだんと「僕が出るんだ」という実感が湧いてきて、高揚感と期待でいっぱいになりました。

池田匡志

ジェラミー・ブラシエリ × 池田匡志

ジェラミーは人間ではありえない2000歳という年月を生きている、人間とバグナラクの間に生まれた子。加えて[語り部]であり、番組のナレーションも担うという、あまり観たことのないキャラクターです。台本をいただいた時から「面白くて個性の強そうな役柄」という印象を抱いたのを覚えています。

クランクインが[ナレーション]という、
珍しい形でのインだったと思います。
初のナレーションはいかがでしたか?

本当にそうで、ナレーションでクランクインするというのは初めての経験でしたし、これから先もなかなか経験できない貴重なインだろうな、と(笑)。初めてナレーションを録った時は、僕自身もジェラミーという役柄をまだ理解しきれていなかったので、役として物語を語ることがとても難しかったです。何度もテイクを重ねて、監督とも相談しながら初のナレーション撮影を終えました。

池田匡志

ナレーション撮影で忘れられない
エピソードはありますか?

実は、1話と2話のナレーションを録るのに3時間ほどかかっているんです。まずはジェラミーという役を通してナレーションをすること、そこから引き算して聞きやすいナレーションを意識すること、その過程を含めて3時間くらい話し続けていました(笑)。ジェラミ―のナレーションには「~とさ」と、語り部らしい語尾がついているのですが、その語尾はもともと台本にはなかったもので、その場の流れで監督が編み出したものなんです。

そうなんですか!
さすが、プロの現場ですね。
ご自身のナレーションを聞かれてみて
いかがでしたか?

何気なく聞いているアニメやドラマのナレーションのように、自分の声がテレビから流れてくることが本当に不思議でした。僕、正直言うと自分の声がそこまで好きじゃなかったんです。それもあって、すごく違和感を抱いたんだと思います。ただ、そんな時に「“声”が決め手となって、ジェラミー役を掴むことができたんだよ」と、マネージャーさんが教えてくださって。これを機に自分の声に自信をもって、ひとつの武器として育てられるように磨いていけたらいいな、と思っています。

池田匡志

表現方法が声のみ、のナレーションですが、
声ひとつで表現するなかで
学んだことはありましたか?

ナレーション自体にしっかりと感情をのせないと、皆さんに伝わるナレーションにはならないのだと学びました。とはいえ、声だけに感情をのせることはとても難しく…。僕の場合はとにかく動きながらナレーションを録っています(笑)。お芝居の時のように動きをつけて話すことで、声だけでもしっかりと伝わるものができる気がしていて。まだまだ学んでいる最中ですが、感情の入れ方だったり、声の強弱や抑揚だったり、技術的なところを徐々に身につけていきたいです。

たくさん考えて紡がれてきたジェラミーが
ついに、作中にも登場しましたね。
池田さんから見てジェラミーはどんな青年ですか?

[語り部]ということもあって、とにかくよく話す(笑)。本当に話すのが好きで、よくふざけたり、おちゃらけたりする無邪気な人なのですが、その根底には誰よりも争いを嫌う“平和主義者”な彼がいるんです。台本を読んで、2000歳だからこその〈余裕〉と落ち着いて楽しく人と話せる〈器の大きさ〉が彼の魅力だと感じたので、その魅力を常に出すことを意識しています。ただ、ジェラミーはクセが強く、少しウザがられてしまう子でもあって…(笑)。根本にある本音の部分とジェラミー自体の愛される部分をしっかりと表現して、彼がたくさん愛してもらえるように演じていきたいと思います。

池田匡志

池田匡志

池田さんと似ている部分はありましたか?

ふざけたりおちゃらけたりする部分は、割と似ている気がしました。あと、何かひとつに熱中しすぎてしまって、周りが見えなくなってしまうところはとても似ています(笑)。ただ、僕はジェラミーのように語るタイプではなく、どちらかというと直球で話すタイプなのでそこは違うかな、と。キザなことを語る性格でありながら、その根っこは無邪気。つかみどころがないからこそ、演じるのが難しい役です。

共演者の皆さんとはいかがですか?

撮影現場には途中からの参加だったので、現場へのクランクインの日はすごく緊張した覚えがあります。すでにできあがった良い雰囲気の中で撮影が進んでいたこともあり、そこに入っていくのが不安で。でも、そんな僕の不安が吹き飛ぶほど、皆さん本当に優しくて気さくな方々ばかりで。おかげですぐに仲良くなることができて嬉しかったです。

池田匡志

皆さんとグッと距離が縮まった
キッカケはなんでしたか?

ニックネーム、ですかね(笑)。僕、プライベートで友達にニックネームをつけるタイプで、現場でもそれぞれの呼び方を考えているんです。インスピレーションで10個ほど候補を考えて、その中からビビッときた候補をあたためておく、という(笑)。呼び名が親しい方向に変わると、グッと距離が縮まる気がするじゃないですか。「何がいいかな?」と考えて、考えたニックネームを現場で「いつ言おうかな」と頭フル回転でまた考えて…(笑)。いまだにタイミングを伺いすぎて呼べていない人もいるのですが、ニックネームで呼べた時にはSNSなどで報告させていただきます(笑)!

楽しみにしています(笑)!
子供たちの“ヒーロー”となった池田さんですが、
池田さんにとっての“ヒーロー”は誰ですか?

僕のヒーローは父です。家庭を支えているカッコよさが第一、そして僕を自由に育ててくれたあり方に感謝を込めて。幼いころから僕のやりたいことを応援してくれながらも「これだけは大切に」ということは、背中を通して教えてくれる父なんです。とても近い場所から息子の僕の目で見ていても、心から「カッコいい」と思えるような人なので、僕もいつか父のような父親になりたいですし、「父を超えるぞ」ぐらいの気持ちで生きていきたいと思います。

池田匡志

池田匡志

夢を叶えてゆく池田さん。
どんな俳優になっていきたいですか?

「池田匡志にこの役をやらせたらどうなるんだろう」と、思ってもらえるような〈個性〉や〈世界観〉をもった俳優になりたいです。これからたくさんの現場を経験しながら、必死にその芽を見つけていきたいな、と。そのためにはとにかく日々の積み重ねが大切だと思うので、まずは目の前の一つひとつのお仕事と向き合って、いまの自分にできることをしっかりとやっていきたいと思います。

Dear LANDOER読者
From 池田匡志
スーパー戦隊シリーズ
『王様戦隊キングオージャー』

これから、主人公を含む王様たちとバグナラクの行く先、そして人間とバグナラクの謎の過去がどんどんと明かされていきます。その謎を楽しんでいただきながら、物語に突如現れた2000歳のジェラミーが、どんな影響をみんなに与えて、どんな刺激となっていくのか、そして平和主義な彼がどのように各々と関係性を築いていくのかにも注目してくださったら嬉しいです。

池田匡志

池田匡志(23)

いけだ まさし

1999年12月13日生まれ。
人を愛し、人に愛されながら
〈志〉に忠実に柔らかく夢を編んでゆくDOER

スーパー戦隊シリーズ『王様戦隊 キングオージャー』
毎週日曜午前9時30分~

出演:酒井大成 渡辺碧斗 村上愛花 平川結月
   佳久 創 池田匡志 ほか

Staff Credit
カメラマン:作永裕範
ヘアメイク: MISU
スタイリスト: MASAYA(PLY)
インタビュー・記事:満斗りょう
ページデザイン:古里さおり