予測できない未来への『シンパイ』が、
心に住んでいる貴方へ
-Introduction-
きっとあなたの人生の宝物になる、
大人が泣けるピクサーの新たな名作が誕生!
大ヒットした前作をはじめ、『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』、『カールじいさんの空飛ぶ家』などピクサーの数多くの傑作を手掛け、監督としてアカデミー賞®長編アニメーション賞を最多受賞している、ピクサーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのピート・ドクターが新たに仕掛ける“大人が泣ける”名作。そんなピート・ドクターから直々に抜擢され長編アニメーション初監督となるケルシー・マンは、「この映画は、自分自身を受け入れることをテーマにしています。ダメなところも含めて、自分を愛すること。誰しも愛されるために、完璧である必要はないのです」と本作に込めたメッセージを語る。主人公・ライリーのように、大人になるにつれて友達や周囲との関係に悩んだり、人と比べて不安になったり、自分はダメだと落ち込んだりして感情があふれ出して抑えられなくなるようなことは誰もが経験したことがあるはず。あなたの中にもいる感情たちが繰り広げる、やさしさと感動にあふれた“あなたの物語”がこの夏、誕生する!
-Story-
どんな感情も、きっと宝物になる―ディズニー&ピクサーが贈る、あなたの中に広がる<感情たち>の世界。少女ライリーを子どもの頃から見守ってきた頭の中の感情・ヨロコビたち。ある日、高校入学という人生の転機を控えたライリーの中に、シンパイ率いる<大人の感情>たちが現れる。「ライリーの将来のために、あなたたちはもう必要ない」―シンパイたちの暴走により、追放されるヨロコビたち。巻き起こる“感情の嵐”の中で自分らしさを失っていくライリーを救うカギは、広大な世界の奥底に眠る“ある記憶”に隠されていた…。
伊藤さとり’s voice
人間の脳内を舞台に、それぞれの感情が会議をしながら行動を決定していく様が描かれた『インサイド・ヘッド』(2015)。小学生のライリーが引っ越しを機に感情が揺らぐ様子を「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」というキャラクター達と共にカラフルな色合いの世界で綴った本作は、第88回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した。
あれから9年が経ち、再びライリーの脳内が騒ぎ出す成長物語が完成。日本に先駆けて公開された世界90の国と地域では、初日から3日間でアニメーション史上世界歴代No.1オープニングを記録する大ヒットとなった。
では何故、ここまで注目されているのか。その理由は、今回初登場の感情「シンパイ」にあるようだ。というのも本作でのライリーはアメリカの高校入学前の年齢なので13歳。まさに思春期を迎える年齢で、大人としての自我を確立する上で重要な時期。社会の中での自分の役割を見出していこうとするので不安も生じる。確かに大人になるとミスを恐れるなど「シンパイ」は膨らみがちだ。これに関して本作のアドバイザーも務める心理学者ダッチャー・ケルトナーはこう指摘している。
「パンデミックのせいで、全世界でメンタルヘルスの危機が起きている。だからケルシー・マン監督が不安という感情を大きく取り上げようとしたことには賛同している」
このコメントからも分かるように、今まで以上に多くの人々が未来に不安を抱え、自分の中にある「シンパイ」という感情を持て余していることから、本作のライリーに共感したのもヒットの理由だろう。
けれど、「シンパイ」という感情はそんなに厄介なものなのか。
本作では思春期を迎えた途端、ライリーの脳内=司令部ではアラームが鳴り響き、保護システムが導入される。そのタイミングで現れた「シンパイ」は常に悪い未来を予測し、最悪の結果を招かないように先回りをしてライリーが新たな環境で“気に入られるよう”に行動させるのだ。このキャラクターのカラーはオレンジ。イメージする色通り、必要以上に活発に動き回る「シンパイ」の声を担当したのは、女優の多部未華子。一歩間違えると嫌われそうなキャラクターだが、どこか憎めない心配性というイメージを声でも表現している。
確かに社会生活では人間関係が重要であり、今回「シンパイ」と共に初登場する「ハズカシ」という感情があれば、堂々と出来ない反面、照れ屋なのだと理解され許されることもあるし、「イイナー」という感情は、自分と他者を比較して落ち込むこともあれば、真似することで良い結果を生むこともある。特に「ダリィ」に関してはマイナスのイメージが強いが、ストレスを回避する為のポーズでもあるのだ。
そう考えると、「シンパイ」の良い面もあるだろう。けれど「シンパイ」だけでは見えない未来ばかりを気にしすぎて、自分らしく生きていくのは難しい。
更に映画では“人に好かれればトラブルも起こりづらい”という多くの人が抱きがちな、“嫌われたくない”という思考の危険性も描いていた。
まさに「ヨロコビ」も「カナシミ」も「ムカムカ」も「ビビリ」も「イカリ」もその他の複雑な感情も、皆、あっていいし、沢山の感情がある人は魅力的だと伝える物語『インサイド・ヘッド2』。
そう、自分が好きな自分であればいいと気づかせてくれ、見終わった後に、心が柔らかくなる感覚を味わった。
映画『インサイド・ヘッド2』
8月1日(木)全国劇場公開
監督:ケルシー・マン
(『モンスターズ・ユニバーシティ』、『2分の1の魔法』)
制作:マーク・ニールセン
(『トイ・ストーリー4』)
日本語版声優:大竹しのぶ(カナシミ)
多部未華子(シンパイ)
横溝菜帆(ライリー)
村上(マヂカルラブリー/ハズカシ)
小清水亜美 (ヨロコビ)
小松由佳(ムカムカ)
落合弘治(ビビリ) 浦山迅 (イカリ)
花澤香菜 (イイナー) 坂本真綾(ダリィ)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン