人生というゲームで、自分の武器を探す貴方へ

映画『チャレンジャーズ』

人生というゲームで、
自分の武器を探す貴方へ

映画『チャレンジャーズ』
© 2024 Warner Bros. Ent.
© 2024 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. All Rights Reserved.

-Introduction-

『君の名前で僕を呼んで』『ボーイズ アンド オール』
ルカ・グァダニーノ監督
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『スパイダーマン』シリーズ『デューン 砂の惑星』シリーズ
ゼンデイヤ主演

あなたの“価値観”を揺さぶる
衝撃の〈0(ラブ)ゲーム〉

ティモシー・シャラメ主演の傑作『君の名前で僕を呼んで』(18)でアカデミー賞®︎ノミネートを果たし、“人喰い”の若者たちの恋を描いたヴェネチア国際映画祭の銀獅子賞受賞作『ボーンズ アンド オール』(23)で世界に賛否両論を巻き起こすなど、全世界から注目を集めるルカ・グァダニーノ監督最新作。  若きハリウッドスターゼンデイヤを主演に迎えて贈る本作は、2人の男を同時に愛するテニス界の元スター選手と、彼女の虜になった親友同士の2人の男子テニスプレイヤーの10年以上の長きに渡る衝撃の<愛>の物語。 これまで様々な“愛”の形を表現してきたルカ監督。本作では一体どのような“愛”を描き出すのか――。

音楽を担当するのは、『ソーシャル・ネットワーク』(10)、『ドラゴン・タトゥーの女』(11)、『ソウルフル・ワールド』(20)のトレント・レズナーとアッティカス・ロス。オスカー、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞受賞者である2人が、ルカ監督の前作『ボーンズ アンド オール』に続き、本作でも再びタッグを組む。

-Story-

すべてを失い――
新たな人生が幕を開ける

人気と実力を兼ね備えたタシ・ダンカン(ゼンデイヤ)は、絶対的な存在としてテニス界で大きな注目を集めていた。しかし、試合中の大怪我で、突如、選手生命が断たれてしまう――。選手としての未来を失ってしまったタシだったが、新たな生きがいを見出す。それは、彼女に惹かれ、虜となった親友同士の2人の男子テニスプレイヤーを愛すること。だが、その“愛”は、10年以上の長きに渡る彼女にとっての新たな<ゲーム>だった。はたして、彼女がたどり着く結末とは――。

伊藤さとり’s voice
伊藤さとり’s voice

『ミラノ、愛に生きる』(2009)では抑圧された感情を解き放つ女性が描かれ、『君の名前で僕を呼んで』(2017)ではアメリカ人の年上青年とイタリア人の17歳の青年のひと夏の恋を、『ボーンズ アンド オール』(2023)では人肉を食べる衝動に駆られる若き二人の危険な恋の逃避行を描いたルカ・グァダニーノ監督。抑圧された人間の愛を描き続けるこの監督が次に挑んだのは、トップを狙うテニスプレイヤー三人の不可思議な関係から発揮される潜在能力と愛の因果関係を描く『チャレンジャーズ』だ。しかもプロデューサーに名を連ねるのは『スパイダーマン』シリーズ(2017〜)のMJ役、『グレイテスト・ショーマン』(2017)で空中ブランコの名手アン・ウィラー役を務め、ファッションアイコンとしても知られるゼンデイヤというのも面白い。

物語はゼンデイヤ扮する元天才テニスプレイヤー、タシ・ダンカンを軸に、アート(ジョシュ・オコナー)とパトリック(マイク・フェイスト)という親友同士のテニスプレイヤーが友情からライバルへと変わり、三人が奏でる愛憎を止まることのないテニスボールのように描いていく。これがよくある恋の三角関係ではなく、野望と欲望、純粋なまでの愛を描いており、タシが絶対的な女神として二人の男性を自分の人生のピースとして動かしてしまう構成が斬新なのだ。

人生とはまさにゲーム。それは恋だけでなく、仕事でも私生活でも、選択と時に駆け引きが人生を左右する。前半にタシが自分達夫婦のポスターのラフ案にペンで文字を足すショットがある。それは「challenger」から「challenger(s)」への変更であり、彼女の人生には人との関わりが必要であることを意味している。まさに夢を叶える為には自分の力だけでは限界があり、その先を見たいならば誰かの介入がなければ達成できないという格言のようだ。映画製作の構成もその通りで、ルカ・グァダニーノは、本作で映画の脚本家デビューとなったジャスティン・クリツケスと組み、映画で描きたかった高揚感とプレー時の戦闘モードを、二度のアカデミー賞に輝くトレント・レズナーとアッティカス・ロスが生み出したテクノとエレクトロミュージックベースの音楽で表現しているのだ。

試合シーンでスピーディーに動くカメラは集中した人間の視覚そのものを例え、やがてベンチの先頭中心部に座るタシを捉える。それこそこのゲームの行方を握る王者のように腕と脚を組む主人公。けれど映画は試合シーンだけではない。タシや彼らがティーンエイジャーだった頃どうやって出会い、どんな関係が構築されたのか、それから何年後にどんな問題が起こったのか、大人になって三人それぞれの立ち位置が変わったことをランダムに散りばめ、ドラマティックに描いていく。けれど変わらないのはタシの圧倒的な美しさ。特に18歳のタシが何故、そこまで人を惹きつけるのか、ひと目で理解出来てしまう。劇中、彼女が言うように、人を惹きつける人とは自信に溢れ、常に自分に勝つ努力をしている人なのだ。

映画『チャレンジャーズ』(原題:『Challengers』)
2024年6月7日(金)公開

監督:ルカ・グァダニーノ
   (『君の名前で僕を呼んで』
   『ボーンズ アンド オール』)
出演者:ゼンデイヤ
    (『スパイダーマン』シリーズ、
    『デューン 砂の惑星』シリーズ)
    ジョシュ・オコナー
    (Netflixドラマ シリーズ「ザ・クラウン」)
    マイク・フェイスト
    (『ウエスト・サイド・ストーリー』)
音楽:トレント・レズナー、アッティカス・ロス
衣装:ジョナサン・アンダーソン
配給:ワーナー・ブラザース映画
映倫区分:PG12

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