『若草物語 |恋する姉妹と恋せぬ私|』
令和版『若草物語』
150年の時を超えて届けられる
天衣無縫な〈愛〉と〈勇気〉の物語
私たちは、自分の『人生』をしたためる原稿用紙を手に生まれる。一マスに一字、規則正しく書き込むのも、大きな文字でマスを無視して書き込むのも、はたまた画を描くのだって、書き込み方に規則はなく、むしろその自由さこそが〈唯一無二〉へと繋がってゆく。ひとつだけルールがあるとすれば、書き込めるのは「自分だけ」だということ。転ぶも、振り返るも、進むも、どんな選択肢だって、人生に必要なドラマティックな展開。もちろん〈恋〉をするも、しないも、芽吹いた〈恋心〉をどう育むかも自分次第。貴方が書き込む貴方の『人生』は一体どんな物語――?
『若草物語 -恋する姉妹と恋せぬ私』
-あらすじ-
世界中で150年以上愛され続ける
“四姉妹の物語”が、令和ニッポンに蘇る!!
「わたしは、恋も結婚もしない。一生、姉妹で暮らしたい!」
脚本家志望の“恋せぬ次女”vs 姉妹を翻弄する恋のアレコレ!
モラハラ彼氏との結婚を望む長女、ワケあり沼オトコにハマる四女、姉妹に言えない秘密を抱えた三女、恋愛体質過ぎる母、ラブストーリー界のレジェンド脚本家……そして、次女に恋する幼馴染。そんな“恋のアレコレ”を超えた先に辿り着く、四姉妹それぞれのハッピーエンドとは……?2024年。果たして幸せに恋愛は必要か?きまじめ長女、がむしゃら次女、おっとり三女、したたか四女、四者四様の幸せを追いかける社会はシスターフッドコメディー。
-行城律-
四姉妹の次女・町田涼(堀田真由)の20年来の幼馴染。早くに両親を亡くしホテル経営者である祖父のもとで育った律は、新聞社の文化部で記者として働いているという役どころ。涼にとって律は、性別の垣根を越えた“唯一無二の親友”。一方、律にとって涼は、幼い頃からひそかに想いを寄せる“好きな人”。高校時代の“ある出来事”をきっかけに、一度は彼女への想いを断ち切ろうとした律だったが、ひょんなことから運命的な再会を果たし…!?
令和版『若草物語』× 一ノ瀬颯
『若草物語』は、幼い頃にアニメや絵本で見ていた記憶があり、「昔からある物語」というイメージが強かったので、今回「『若草物語』を現代ドラマでやります」と伺った時は、正直「一体どんな感じになるのかな?」と、想像がつかなかったです。ただ、律を演じるにあたって、原案の『若草物語』を再度読み直してみたところ、令和だからこそ大きな声で主張できるようなテーマが多く描かれていることを知って。『若草物語』が生まれた150年前に、そういったテーマを原作者のルイザ・メイ・オルコットさんが書かれていたことに驚きましたし、現代だからこそ、今の日本にぴったりと当てはまる作品になるんじゃないかと納得しました。
実際に撮影に入られてみて、
どういった作品になっていきそうですか?
やっぱり、令和の日本の現在(いま)にとてもマッチしていると思います。観てくださる方が、登場人物の誰かしらに共感できる作品になっていくと思いますし、四姉妹、男性陣、みんな十人十色のキャラクターをもっているので、いろいろな人に自分を当てはめて観ていただくことで、さらに楽しんでいただけるはずです。メッセージ性の強い物語でありながら、身構える必要のないポップなドラマにもなっているので、日曜の夜に観ていただいて、月曜からの活力にしてもらえたらいいな、と。目標に向かって前向きに頑張る彼らの姿が、きっと多くの人を勇気づけてくれると思います。
律が恋する『町田涼』役の
堀田真由さんとの初共演はいかがですか?
堀田さんは、初めてお会いした時からすごく周りを見ていらして、本当に隅々まで心配りがいきわたっている方だと感じています。気を遣う、という人間性に関して、自分と近いところを感じたので、涼のように“自分の言いたいことを大きな声で意見し続ける”といったイメージがあまりわかず…。「どんなふうに演じられるんだろう?」と思いながら現場へ入ったら、ご本人からは想像もつかないほど完ペキに『町田涼』を演じられていて、僕自身、律を築くうえで堀田さんのお芝居にとても助けられました。堀田さんが涼を演じ貫いてくださっているおかげで、おのずと律の方向性を決めることができるんです。現場ではシーンごとの涼の在り方から、監督と一緒に「律はどうあるべきか」を紐解いて演じさせていただいています。
とても素敵な信頼関係が伝わってきます。
では、町田家四姉妹はどんな印象ですか?
初めて町田姉妹と撮影をさせていただいた時から、皆さんとても和気あいあいとされていて「本当の姉妹なのかな?」と、錯覚するほどに仲良しな印象です。物語上、律は町田家の四姉妹を少し離れたところから見守る立ち位置なのですが、実際も律同様、すでに姉妹のようになっている4名の関係性を「素敵だな」と思いながら拝見しています。長女・恵役の仁村(仁村紗和)さんは、まさにみんなのお姉さん。ご本人は「そんなキャラではない」とおっしゃっているのですが、いつもみんなをお姉さんのように見守ってくれています。四女・芽役の芽育(畑芽育)ちゃんには、なぜかすごくいじられていて(笑)。そんな芽育ちゃんと僕の様子を見て、仁村さんが笑ってくださったり、フォローしてくださったりと、各々の立ち回り方も本当に姉妹みたいなんです。リラックスした楽しい雰囲気に巻き込んでくださるので、僕もとても話しやすくて感謝しています。三女・衿役の長濱(長濱ねる)さんとは、学生時代の回想シーンの撮影でご一緒させていただいたのですが、まさに『おっとり三女』というコピーがぴったりな方で、お話される速度、纏われている空気、すべてがゆったりと柔らかいんです。涼含め、四姉妹全員、本当にぴったりなキャスティングだと思います。
ちなみに畑さんには
どんないじられ方を…(笑)?
何でいじられているのかがあまり分からないのですが、何かがツボみたいで、芽育ちゃんを筆頭に四姉妹集まるとすごい熱量でいじられます(笑)。実感はないのですが、芽育ちゃん曰く「急にそれ言う!?」みたいなことを言いだしたり、一人だけ10分前くらいの話題に対して「そういえば」と話しだしたりするのが面白いらしく。でも、思い返すと僕の人生、割とそう言われ続けてきた人生なんですよ(笑)。自分の中で何かがずっと引っかかっていたり、「僕はどうだろう」と考えていたりすると、いつのまにか話題が次に移っていて、僕だけ前の話題に置き去りになってしまうんです(笑)。
そんな素顔が出せるほど、
朗らかな現場であることが伝わってきます。
本作では「恋する」「恋せぬ」と、
〈恋〉というテーマがしっかりと謳われていますが、
撮影を通して「誰かを想うこと」について
考えたことはありましたか?
僕自身は、この作品に携わるまで“男女の友情”は成立する派だったのですが、おさななじみの涼にずっと片想いをしている律を演じるうえで、『男女の友情は成り立つのか、成り立たないのか』といったテーマについては考えさせられました。律を演じていると『友達を好きになること』の残酷さを感じる部分も多く、友情からの恋愛に関しては、〈恋〉をされる側より〈恋〉をする側次第で関係性が変わるのかな、と思ったりもして。今までの自分の考えが少し変わったように感じていますし、“男女の友情”って、ギリギリのバランスで成り立っているものなんじゃないかと考えることも増えました。涼と律の関係含め、登場人物たちそれぞれの恋模様がまったく違っていて、「恋する」「恋しない」の選択肢に関しても考え方が異なる作品なので、一人ひとりの価値観の違いをひとつの面白さとして楽しんでいただきたいです。
Dear LANDOER読者
『若草物語 —恋する姉妹と恋せぬ私—』
From 一ノ瀬颯
四姉妹それぞれがまったく違う問題にぶつかりながらも、強く前向きに、お互い励まし合って生きていく姿が描かれている本作。その関係性は必ずしも姉妹である必要はなくて、観ていただく皆さん一人ひとりが、自分の周りにいる大切な方との関係性を思い浮かべて、そのかけがえのなさを再確認してくださったらいいな、と思います。律に関しては、タイトルの『恋せぬ私』に位置づけられている、次女・涼に恋する役として、皆さんが応援したくなるようなキャラクターにしたいと思いながら演じているので、一途に涼を想う律を応援していただきながら、恋の行方を見守ってくださったら嬉しいです。この作品を通して、今一度『若草物語』の良さを知っていただきたいと思いますし、描かれている一人ひとりの生き方や考え方に対して「僕だったら、私だったらどうするだろう」という問いをもって楽しんでいただけたらと思います。
日本テレビ『若草物語 —恋する姉妹と恋せぬ私—』
毎週日曜よる10時30分放送
出演:堀田真由
仁村紗和 畑芽育 長濱ねる
一ノ瀬颯 深田竜生
阪田マサノブ 井手上漠
生瀬勝久/酒井若菜
臼田あさ美 渡辺大知 坂井真紀
/筒井真理子
脚本:松島瑠璃子
演出:猪股隆一 瀬野尾一
Staff Credit
カメラマン:興梠真穂
インタビュー・記事:満斗りょう
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